1月24日、日銀が金融政策決定会合で政策金利の引き上げを決定したことで、米ドル/円は円高で大きく反応しました。

これを受けてBTC/JPYは下落が続いており、日に日に下値を切り下げている状態です。米ドル建て価格は小動き展開ですが、円が年初から4%程度下落しているため、BTC/JPYは60万円ほど下落影響を受けている状態です。

また、暗号資産市況は材料出し尽くしといった展開で、徐々に売り傾向が強くなってきた印象です。特に、時価総額が小さなアルトコインは軒並み下落となっており、ビットコインや主要アルトコインと比較して下げ幅は大きなものとなっています。

引き続きこの状況は続くと思われ、大半の暗号資産はトランプラリーの上昇を相殺する状況になるかもしれません。

BTC(ビットコイン)は1400万円割れから下落加速か

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析から始めます。1400万円台前半のサポートラインに徐々に近づいている状況です。このサポートラインを割り込むと、下値の目安は拡大するでしょう。
SMA200(橙)付近が最大の下落となると思われるため、1200-1250万円を意識したトレードに切り替える必要が出てきそうです。

現状、マーケットにそこまで悲観的になるような材料はありませんが、思いがけないニュースなどで下落する可能性も高いと考えます。上値は重く、戻ったところは売りに押されているため、引き続き丁寧な戻り売りを繰り返す戦略を取りたいと思います。

【図表2】 BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いて、BTC/JPY4時間足チャート分析です。下降トレンドラインに沿って下落してきています。戻り売りの目安は1470-1475万円からでしょうか。SMA30(黄色)と重なるようにして下落のリズムをキープしているため、少し上がったところからは売りやすいと考えます。

仮に戻しが少し大きくなる場合は、SMA90(水色)付近からの戻り売りを意識しておくとよいでしょう。大きく戻る場合の戻りの目処は1500-1525万円辺りでしょうか。二段構えで戻り売りを意識しておきたいところです。

ETH(イーサリアム)は戻り売り相場が続くか?最大の戻りはSMA200から

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY日足チャート分析に移ります。BTCと同様に下落基調が続いています。SMA200(橙)が推移している価格は44-45万円付近ですが、ここまで戻るには10%上昇しなければ難しい状況です。その反発力があるかについては不透明なため、日足レベルでの戻り売りトレードは控えて、時間足のもう少し浅い位置からの売りトレードがよいかもしれません。

【図表4】ETH/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY4時間足チャート分析に移ります。下降トレンドラインに沿って下落しており、現状この価格からの成行き売りが良さそうです。MACDは緩やかに上昇しており、1週間ダイバージェンスを発生させていましたが、ローソク足はしっかりと下値を切り下げている状況です。

明らかに売られすぎ水準を無視して断続的な下落が続いているため、そのうちオシレーターは解消されて本格的な下落に転換するかもしれません。MACDは0.00まで到達していないものの、かなり解消されてきました。個人的には、近いうちに再び大きく下落しやすいと考えます。その場合は再び下値を更新し、ダイバージェンスはなかったことになるでしょう。

地合いとしては、悪い時に見られるチャート形状のため、下値拡大の確率の方が高いのではないでしょうか。反発するのに時間がかかり過ぎた反動がまた下落で返ってくると予想します。先週に引き続き、戻り売り目線を堅持し、ポジティブ材料が出てこない限りは、戻り売り相場が続くと予想します。

今週は、BTCもETHも戻り売りを意識しながら、大きなレンジ相場の上限から売りを仕掛けていくイメージです。暗号資産は目先材料出し尽くしており、ポジション解消がもうしばらく続くのではないでしょうか。