【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 44,424.25 ▼140.82 (1/24)
NASDAQ: 19,954.30 ▼99.38 (1/24)
1.概況
先週末の米国市場は、主要3指数が揃って5日ぶりに小幅な反落となりました。29日にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果公表とパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見を控えている中、前日まで連日上昇していたこともあり、利益確定売りや持ち高調整の売りが出る展開となりました。
31ドル安で取引を開始したダウ平均は、終日軟調な推移となり午後にかけて下げ幅を広げると、一時232ドル安まで下落しました。取引終盤にかけては下げ幅を縮めたものの、最終的には140ドル安の44,424ドルで取引を終えました。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は、99ポイント安の19,954ポイントで取引を終え、2万ポイント台を割り込みました。S&P500株価指数も17ポイント安の6,101ポイントで取引を終え、小幅に下落しています。
2.経済指標等
12月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比2.2%増の424万戸となり、市場予想を上回って10ヶ月ぶりの高水準となりました。1月の米ミシガン大学消費者信頼感指数の確報値は71.1と速報値から下方修正され、市場予想の73.2を下回り、前月比でも低下しています。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち6業種が上昇となりました。特にコミュニケーションサービスと公益事業が1%以上上げたほか、生活必需品や不動産、金融、ヘルスケアが小幅に上昇しています。一方で、5業種が下落となり、なかでも情報技術が1%以上下落し、エネルギーが1%近く下落しました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では、30銘柄中11銘柄が上昇しました。特に、ウォルマート[WMT]とウォルト・ディズニー[DIS]が1%以上上昇したほか、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が1%近く上昇しました。一方で、18銘柄が下落となり、特にエヌビディア[NVDA]が3%以上下落したほか、ハネウェル・インターナショナル[HON]やアメリカン・エキスプレス[AXP]、ボーイング[BA]、プロクター・アンド・ギャンブル[PG]、メルク[MRK]が1%以上下落しました。
ダウ平均構成銘柄以外では、ネクステラ・エナジー[NEE]が5.2%上昇してS&P500構成銘柄の値上がり率ランキングでトップとなりました。減収減益の四半期決算を発表したものの、CEO(最高経営責任者)が人工知能(AI)とデータセンターによって促進される電力需要を有効活用する措置を講じていることを示唆したほか、閉鎖中の原発再稼働に向けて前進したことを明らかにしたことが材料視されています。一方で、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]は、第4四半期決算にて市場予想を上回る売上高とEPS(1株当たり純利益)を達成したものの、第1四半期の見通しが弱く、株価は7.5%下落しました。
5.為替・金利等
米長期金利は前日比0.02%低い4.62%となりました。ドル円は、155円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
先週末の米国市場は利益確定売りや持ち高調整の売りが出て小幅に下落となりました。一方で、日本市場では日経平均先物が夜間取引で540円高の大幅上昇となっており、本日の日本市場は上昇してのスタートが見込まれます。日経平均は4万円台を回復した後、その水準を維持できるかどうかに注目です。
また、今週は、FOMCの結果発表を29日(日本時間30日午前4時)に控えているほか、日米で主要銘柄の決算が公表される予定で、個別銘柄物色の動きの盛り上がりが期待されます。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)