・1月6日にトランプ氏の関税に関する報道で米ドル/円は一時急落した。CFTC統計の主要5通貨の買い越しが30万枚を超えており、うち17万枚がカナダドルをしめている状況。関税リスクに一番敏感なのはカナダドルであることが今回の件から分かる。米ドル買い、カナダドル売りの逆流が起こったのではないか。1月20日に発足予定のトランプ新政権による関税政策によって影響が言われているよりも限定される場合は、米ドルは買われすぎの反動が入り売られるのではないか。

・12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)における米利下げ見通しの後退を受けて、米10年債利回りは上昇した。日本の早期利上げ期待は後退しているが、米金利が上昇しているので日本の長期10年債利回りは下落していないと考察できる。以上のことから、米ドル高が続くかどうかは、米国の金利上昇が継続するか否かが焦点となる。

・2023年以降、米10年債利回りが4.5%以上に上昇しているケースは、3回しかないが3回ともNYダウは下落している。

・金利の上昇と米ドル高はそろそろ終了すると考えられる。現状では過大なドル買いになっている可能性があり、動向次第では、米ドル買いから米ドル売りに展開していくのではないか。