押し目買いのチャンスを探る展開となるか?

明けましておめでとうございます、本年も当コラムをよろしくお願い申し上げます。暗号資産市況は2024年12月後半から大幅反落となり、BTC(ビットコイン)は15%程度の下落となりました。その後、2024年の年末にかけて下値を何度もトライする動きを見せましたが、割り込みませんでした。2025年の年始からは、上昇トレンドが再開し、現在は2024年12月の下落分の半分程度を回復しています。

年始から好材料が出たわけではなく、アルトコイン中心に価格回復となったのは米連邦公開市場委員会(FOMC)後からの売られすぎによる反発だと考えます。また、2025年1月20日にはトランプ氏が米大統領に就任することにより、暗号資産市場への好材料となる期待もあるでしょう。今週は雇用統計をはじめ、経済指標が目白押しです。2025年の金融市場もインフレ経済再燃とリセッションがテーマとなることが予想されます。

年始の経済指標は特にリスクオフ方向に過敏に反応しやすいため、思わぬ急落を招かないか注意しながら押し目買いのチャンスを探る展開となるかもしれません。

BTC/JPYの今後を左右するポイントは

BTC/JPYはヘッド&ショルダーを形成中

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

図表1のBTC/JPYの日足分析から始めます。現在はヘッド&ショルダー形成中であり、並行チャネルレンジ形成中にも見えます。この週末、高値圏での推移が続いたので、本日中に高値を抜けていくか注目しましょう。2024年12月26日につけた目先高値である1565~1570万円付近が目安になります。ここを一気に抜けていくか、反落するかで今後の展開を左右すると考えます。

反落の場合、矢印のような方向感で再びレンジ相場を意識した展開を予想しています。移動平均収束拡散(MACD)は0.00ラインまで下落し、日足レベルでは調整十分な形状となりつつあるため、ここから始まるトレンドには要注意でしょう。上昇も下落もトレンドに勢いがつきやすい位置になるためです。

重要サポート帯は1500万円手前、特に1510~1525万円ゾーンは堅いサポート帯となると予想

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

次はBTC/JPY4時間足分析に切り替えます。重要サポートラインは1500万円手前付近になります。これはサポートラインが引けるポイントであり、米ドル建てでは96,000ドル付近に位置するポイントです。重要ネックラインですので、ここを割り込むとまたしばらく揉み合い相場に移行してしまうでしょう。ただし、移動平均線も短期~長期で重なるポイントですので、特に1510~1525万円ゾーンは堅いサポート帯になると予想します。

個人的にはここで今一度踏ん張りを見せないかといった点に注目しており、底堅さを確かめるような値動きを期待しています。日足・4時間足と共にどっちつかずの展開を予想しており、もう少し様子を見てからエントリーを考え、もう一段安のタイミングで買いエントリーを狙いたいところです。今週(1月6日週)に限っては一旦、様子見を意識していきたいと思います。

ETH(イーサリアム)、年初はアルトコインターンでしっかりとした押し目を待つスタンス

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY日足チャート分析に切り替えます。SMA30(黄色)を超えてきており、上昇トレンド再開を意識する値動きになりました。レジサポラインも超えてきており、テクニカル形状は良好です。特に2025年1月1日からBTCよりもアルトコイン主導で大きく上昇した相場でしたので年初からの上昇率は優秀です。MACDは0.00ラインまで調整を終えており、ここから上値を更新する場合は再び大きな上昇トレンドに入るかもしれません。

BTC半減期の翌年はアルトコインも上昇しやすく、それらの値動きに期待した買いが早速入っているかもしれません。トレンドラインからの買いを意識し、押し目のチャンスを待ちたいと思います。以上のことから、ETHは上昇目線ではあるものの、少しマーケットから距離を置いてしっかりとした押し目を待つスタンスで考えています。