【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 41,096.77 △235.06 (9/12)
NASDAQ: 17,569.68 △174.15 (9/12)
1.概況
米国市場はハイテク株を中心に見直し買いが続き上昇となりました。ほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は朝方に196ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に持ち直すとしばらくは前日終値を挟んで小幅にもみ合いました。しかし、午後に入って買いが優勢になると上げ幅を広げ結局235ドル高の41,096ドルで取引を終え続伸となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も174ポイント高の17,569ポイントと4日続伸となっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2000件増の23万件となり市場予想と一致しました。8月の米卸売物価指数(PPI)も前月比0.2%上昇し市場予想と一致しました。また、8月の米財政収支の赤字額は3800億ドルとなっています。さらに欧州中央銀行(ECB)は理事会で政策金利を0.25%引き下げることを決めています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが2%高となり、一般消費財・サービスも1%以上上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではセールスフォース[CRM]とスリーエム[MMM]、キャタピラー[CAT]、アマゾン・ドット・コム[AMZN]、トラベラーズ[TRV]、ウォルト・ディズニー[DIS]、ホーム・デポ[HD]、ウォルマート[WMT]、シスコシステムズ[CSCO]が1%以上上げました。一方でインテル[INTC]が1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が堅調で、なかでもグーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]が2%を超える上昇となりました。半導体株はまちまちでブロードコム[AVGO]が4%近く上げ、エヌビディア[NVDA]も2%近く上昇しましたが、マイクロン・テクノロジー[MU]が投資判断と目標株価の引き下げを受けて3%を上回る下落となり、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]も3%余り下げました。また、通期の売上高見通しが市場予想を下回ったことでバイオ製薬のモデルナ[MRNA]が12%を超える下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い3.67%となりました。ドル円は円高に振れ141円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の37,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。また、本日は3ヶ月に一度のメジャーSQで、寄り付きの動向が注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)