東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は小幅に5日続落となりました。265円高の39,864円で寄り付いた日経平均は取引開始から15分弱で328円高の39,927円まで上昇しましたが、朝方の買い一巡後に伸び悩むと11時20分前には5円高の39,604円まで上げ幅を縮めました。しかし、マイナスになることなく踏み止まるとやや戻し77円高の39,676円で前場を終えました。

マイナスに転じ44円安の39,554円でスタートした後場の日経平均は13時10分前に79円安の39,519円まで下落しましたが、節目の39,500円を前に下げ渋ると、その後は昨日の終値を挟んで小幅にもみ合う展開となり結局4円安の39,594円で取引を終えています。

一方でTOPIXが小幅に上げたほか、新興市場も高く東証グロース市場250指数が上昇となっています。

2.個別銘柄等

日本郵船(9101)が一時8.3%高となりました。紅海情勢に起因する喜望峰ルートの利用によるコンテナ船の需給逼迫及び運賃市況が期初の想定を上回って推移していることなどにより通期の経常利益の見通しを2500億円から4100億円に引き上げたことで上げ幅を広げました。

商船三井(9104)や川崎汽船(9107)にも上方修正を期待した買いが入り、商船三井が一時6.3%高、川崎汽船も一時8.3%高となっています。

良品計画(7453)も一時3.1%高となり年初来高値を更新しました。菓子類など41品目を9月20日から値上げすると発表したことから収益の改善を期待した買いが入りました。

横浜ゴム(5101)も一時8.4%高となりました。米ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニーの鉱山・建設機械向けのタイヤ事業を買収すると発表したことを材料視した買いが入りました。

衛生用品製造機メーカー大手の瑞光(6279)も一時21.3%高となりました。2024年3月21日に発行した新株予約権を取得し、消却すると発表したことを好感した買いが入りました。

また、目標株価の引き上げを受けて三井金属鉱業(5706)やサイゼリヤ(7581)が高く、三井金属鉱業が一時3.4%高、サイゼリヤも一時3.3%高となりました。

一方でLIXIL(5938)が投資判断の引き下げを受けて一時2.2%安となり、ジーエス・ユアサコーポレーション(6674)も投資判断と目標株価の引き下げを受けて一時2.8%安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は4円安となりました。一時は320円以上上げる場面もありましたが、40,000円の大台を前に伸び悩むと、後場に入ってマイナスとなり小幅に下げて取引を終えました。

そのため上値の重さが意識されそうで、今週は本格化する決算発表を支えに40,000円や25日移動平均線を超えて水準を切り上げることができるかがポイントとなりそうです。

なお、本日は引け後にニデック(6594)や三菱自動車工業(7211)などが決算を発表する予定です。また、日本時間の23時には6月の米中古住宅販売件数が発表される予定です。

さらに23日の米国ではテスラ[TSLA]、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]などが決算発表を予定しています。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)