2024年4月15日(月)8:50発表
日本 機械受注統計調査2024年2月公表値
【1】結果:コア機械受注は前月比+7.7%と大きく上昇
機械受注 船舶・電力除く民需 ※以下、コア機械受注
実績 8,868億円
前月比 +7.7%
前年比 -1.8%
外需
実績 12,384億円
前月比 +0.7%
2024年2月のコア機械受注は前月比で+7.7%と、市場予想であった+0.8%を超えて大きく上昇しました。前月にあたる1月は能登半島地震や自動車関連工場の稼働停止を原因に機械受注にも影響がありましたが、今回の結果では持ち直したという印象です。
【2】内容・注目点:過半数の業種で受注を伸ばす
2月の機械受注は製造業で17業種中14業種が、非製造業で12業種中8業種が前月比で増加と多くの業種が受注を伸ばしています。主に製造業では、2023年度の受注計画がある中で1月は外部環境を鑑み、控えられていた受注を改めて発注したと考えられるでしょう。
個別の業種をみると、製造業では「パルプ・紙・紙加工品」は+129%増、「情報通信機械」は+80.3%、非製造業では「不動産業」が+165.9%、「鉱業・採石業・砂利採取業」が121.8%と大きく上昇に寄与しました。一方で、製造業では造船業やその他輸送機械、非製造業ではリース業や情報サービス業がマイナスに寄与しました。
【3】所感:機械受注統計も上昇基調に推移か
コア機械受注総額の3ヶ月平均線をみると上昇トレンドが確認できます。2024年1月は上述の震災等で不確実性も高まっており、その反動が2月に表れたと考えられます。
実際に設備投資については、先月1月に発表された財務省の法人企業統計調査でも2023年は一貫して上昇しているのが確認されています(図表3)。
直近の日銀短観2024年度の設備投資計画も例年水準の設備投資が見込まれていることから(図表4)、同じく2024年度の機械受注も上昇基調に推移すると考えられます。
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太