BTC(ビットコイン)はこの1週間大きく動く値動きは見せず、おとなしいレンジ相場となりました。1BTCあたり630万円台前半、625-640万円で推移しそうです。

金融イベントはFOMCと米1月雇用統計を通過し、今週は目立った経済指標の発表はありません。FOMCは前回よりもタカ派的な印象となり、1月雇用統計は雇用者数、失業率、平均賃金上昇率が市場予想を上回る結果となりました。

米国経済は力強いです。この結果を見る限り、第1四半期GDP成長率も大幅なプラス成長になる可能性があります。つまり、ドル高であり、再びインフレ率上昇相場です。ビットコインからするとインフレ相場は追い風である反面、米ドル金利上昇は株式市場含めてネガティブであるため、上値を抑える要因にもなるでしょう。

しかし、将来的に金融緩和政策に戻ると想定すれば、BTCには材料が続けて残っていると考えられます。総じて、BTCは上昇目線継続で問題ないのではないでしょうか

日足では判断が難しいBTC(ビットコイン)、SMA90がポイントか

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析です。SMA30(黄緑)にサポートされながら上昇を窺う展開か、それともSMA90(水色)に反落して再び反発する展開でしょうか?

日足レベルで押し目買いを狙うなら630万円または605万円前後の2択となりそうです。MACDは0.00付近で推移が続いているので、短期~長期でもニュートラルな位置関係です。市場のポジションの傾きも短期的には解消された合図となり、直ちに上昇あるいは下落していくようなタイミングではないでしょう。

次に、4時間足に時間軸を落とし、さらに分析してみます。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

4時間足では、SMA90が620万円付近に存在します。そのため、押し目が浅くなることと、三角持ち合い形成パターンも想定できることから、今週の押し目買いは4時間足で戦略を練るとよいかもしれません。

1月最終週から続いた上昇トレンドも一服感が出ており、MACDは0.00付近まで沈下してきました。次の押し目は拾いやすいのではないでしょうか。

参考程度にですが、今後の理想の値動きを矢印で記載してみました。週前半に押し目を作り、週後半から持ち直していき、高値を抜けていくイメージです。現物ETFの承認後、今週末でちょうど1ヶ月が経過します。急騰急落があったことから、来週あたりから再び値動きが出ることに期待したいと思います。

ETH(イーサリアム)はいよいよデンクンアップデート、テストネット移行へ

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いてETH/JPY日足チャートです。2月7日水曜日の夜(日本時間)、「デンクン」のテストネット移行が完了する見込みとされています。このテストネットはバージョンアップしたETHチェーンの準本番環境に値します。ここから関係者のプロト・ダンクシャーディングなどの新規実装された技術活用が公になるのですが、その威力について知るプレイヤーが大きく増えることになります。

つまり、そのタイミングで世界中から評価され、「やはり想像以上にすごかった」となれば、大きく上昇する可能性もあるでしょう。この値動きに期待したいところです。

ただし、技術的なアップデートのため、スムーズに最終移行が完了するかどうかはわかりません。問題なく稼働が認められれば、ご祝儀買いが出るかもしれません。その際は再び先日の高値35万円台へと再上昇する可能性も考えられます。いずれにしても、上昇は木曜日以降となるでしょう。

テクニカル形状的にはBTCとさほど変わりません。イベント待ちということで今週前半はステイ、後半にかけて上昇、反応した場合はついていくようなトレードでよいのではないでしょうか。今週前半はしばらくおとなしい小動き展開になると思います。買い目線は継続しながら、週後半から仕掛けていくイメージでいきたいと思います。