2024年には4回目となるビットコインの「半減期」を迎える。半減期とはおよそ4年に1度のペースでマイニングあたりの新規発行量が半分に減少するイベントである。元々は50BTCずつ発行されていたものが25BTC(2012年)、12.5BTC(2016年)、6.25BTC(2020年)と半減し、今回で3.125BTCまで縮小する。

半減期はビットコインの供給ペースを下げることで需給をタイトにし、過去3回では半減期の翌年にかけて大きな価格上昇を引き起こしてきた。そのような歴史の繰り返しから2024年も半減期によってビットコインの強気相場が訪れることが期待されている。果たして半減期アノマリーは継続するのか。

その予想はYESだ。需要面のポジティブな動きとして米国におけるビットコインの現物ETFがある。2024年1月あるいは最終期限となる3月にはいよいよ承認される可能性が高いと見られており、それによって幅広い投資家の暗号資産市場への参入が期待される。他にも大手金融機関がステーブルコインやデジタル資産プラットフォームの事業展開を準備するなど、金融市場のお金が暗号資産市場へ本格的に流れるための環境ができつつある。

アノマリーはあくまで経験則にすぎない。そのため半減期後のバブル神話が崩れるタイミングはいつか必ず来る。しかし、今はまだ金融機関および機関投資家が暗号資産市場へ本格参入する前であり、それが2024年以降に一斉に進むならば、ビットコインの価格が2025年にかけて10万ドルを記録することも夢物語ではないだろう。

一方、次のバブル崩壊は金融市場を巻き込んだシステマティックな事件になる可能性にあらかじめ注意したい。欧米では国債やMMFなど金融資産のトークン化が活発になっており、それらの実物資産(RWA)を裏付けとするトークンは分散型金融(DeFi)市場にも進出してきている。ステーブルコインもしくはRWAトークンを活用した過度なレバレッジ取引が繰り返され、その仕組みが崩壊した時にはこれまで以上のショックが起こるだろう。

暗号資産市場はこれまで半減期の2年後に大きな事件が起こり、そこからまた2年後にかけて規制整備が進んできた。前回は2020年に半減期、2022年にテラ&FTXショックが起こり、それを受けて2024年に各国で暗号資産関連事業者に対する規制がいよいよ施行される予定である。次の半減期サイクルではどのようなドラマがあるのか。今後4年間の業界動向が楽しみである。