【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,390.15 △117.12 (11/24)
NASDAQ: 14,250.86 ▼15.00 (11/24)
1.概況
感謝祭の翌日で短縮取引となった先週末の米国市場は積極的な売り買いが限定的となるなか高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は米国での年末商戦が本格的に始まる「ブラックフライデー」ということもあり消費関連株の一角が買われ続伸となりましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が安く反落となりました。26ドル高でスタートしたダウ平均はまもなくして126ドル高まで上昇した後伸び悩むと後場に入り56ドル高まで上げ幅を縮めましたが、引けにかけて持ち直すと結局117ドル高の35,390ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も2ポイント高の4,559ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は15ポイント安の14,250ポイントとなっています。
2.経済指標等
11月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は49.4と前月から低下し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアやエネルギー、生活必需品、不動産などの9業種が上げました。一方でコミュニケーション・サービスと情報技術の2業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中27銘柄が上げました。そのなかでもジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]とウォルト・ディズニー[DIS]が1%以上上昇し、ウォルマート[WMT]も1%近く上げています。一方でアップル[AAPL]とナイキ[NKE]、マイクロソフト[MSFT]の3銘柄が小幅に下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、エヌビディア[NVDA]が2%近く下落しました。中国に投入する人工知能(AI)用の新型半導体の発売を延期すると伝わったことで売りが優勢となりました。ロボット掃除機「ルンバ」を展開するアイロボット[IRBT]は急伸し39%余り上げました。欧州連合(EU)がアマゾン・ドット・コム[AMZN]によるアイロボットの買収を無条件で承認するとの見通しが伝わったことで買いを集めました。
5.為替・金利等
感謝祭の翌日で短縮取引となるなか先週末の長期金利は0.07%高い4.47%となりました。ドル円は149円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は先週末の米国市場でダウ平均が続伸となったことから堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が7月3日に付けた年初来高値(33,753円)を更新できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)