BTCはしばらく下落トレンドが続いていましたが、先週半ばから反転の値動きが出てきました。BTC/JPYは、安値では360万円台をつけたものの、先週9月12日から断続的な上昇が続き、390万円を突破しました。中期的にも底が入ったとも考えられます。
本コラムではしばらく下落トレンドを予想してきましたが、今週より上昇トレンド再開の目線で分析していきます。中期的なターニングポイントと判断し、執筆時点で(9月18日午後)は、週足分析も交えてテクニカル中心に解説します。
BTC(ビットコイン)は380-410万円のレンジへ
まずはBTC/JPY週足から分析していきます。水色のSMA90にサポートされながら、割り込むことはありませんでした。SMA30より上で推移を開始しており、短期で回帰しました。
ポイントとしては、緑色で囲ったあたりになるでしょう。この近辺で揉み合いになり、最終的に10月以降抜けてくるイメージと予想します。410万円前後が一つの目安となりそうです。詳細を日足で見ていきましょう。
日足で精緻に引き直すと、図表2のようにレジスタンスラインをそれぞれ引くことができます。下降トレンドライン、水平レジスタンスライン、そしてSMA90の3つが抵抗帯となっていて、ここを何度かトライした後、抜けていくと考えられます。
410万円を超えたのち、425-427万円付近に一度サポートされ、また410万円付近まで押し戻されたのち、再度上昇に転じれば、いよいよ年初来高値更新が現実味を帯びてくると思います。
現在はSMA30とSMA200をある程度の距離を保って維持しています。下落した場合でも、この水準からの押し目買いがサポートされ、目先380-385万円が買い場となるのではないでしょうか。
今週のコアレンジを380-410万円におき、10月にかけて410万円を超えて次のレンジに切り上がっていくものと予想したいと思います。
ETH(イーサリアム)は25万円の大型レジスタンスを越えると大きな上昇となるか?
続いて、ETH/JPY週足分析に移ります。ETHは並行チャネルレンジに近いウェッジを形成中で、このレンジ内に留まると予想します。下限はSMA200とサポートラインが重なっている20万-21円台を意識。ここを目先のサポートとし、上値の目処は30万円の上限ラインに定めながら、年末にかけてこの水準を目指す方向で分析していきます。
あとわずか上昇すればSMA30と90が突破できそうですが、日足もいくつかのレジスタンスが存在し、そう簡単には抜けないと思われます。詳細を日足で見ていきましょう。
日足チャートに時間軸を落とします。週足同様に、日足も現状価格から少し上にレジスタンスが多く控えています。9月末から10月前半にかけて、25万円前後にSMA90とSMA200、そして下降トレンドラインが重なってくるポイントになります。
よって、ここを抜けるにはある程度の好材料が必要です。計画中とされているプロト・ダンクシャーディング実装への反応は期待できるかもしれません。ETH/JPYが25万円を明確に超えてくると、8月の高値付近である27万円前後が上値の目処となり、最終的に抜けてくるのではないでしょうか。ETHは、BTCよりも少し遅れて反応を示すと予想しています。
私は、暗号資産に限定した配分を考えた場合、BTCに比重7~8割をおき、残りをETHで運用していくのがよいかと考えています。いずれにしても、先週の値動きは9月中にボトムをつけて反転すると予想をしていましたが、思っていたよりも早くそのタイミングがやってきたという印象です。年末にかけて上昇相場を意識し、買いトレードを再開したいと思います。