焦点はFRBが示す今後の経済・政策金利見通し
今週は三連休明けで4営業日の立ち合いだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)が19-20日、日銀金融政策決定会合が21-22日の日程で開催されるため、今週の4営業日はまるまる様子見となる可能性が高い。ただ、どちらも現状維持となることが予想されている。FOMCでは利上げが見送られ、日銀会合も政策変更はないだろう。
焦点はFRBが示す今後の経済・政策金利見通しだ。どのようなものが出てくるか、予断を持たずに臨むしかないが、サプライズもあり得るとの心構えでいるに越したことはない。先週末の米10年債利回りは4.33%と、 8月22日につけた4.36%に迫る水準にまで上昇した。今後の政策金利見通し次第で、8月につけた水準を抜くことも考えられる。そうなればアーム上場の成功で復活の兆しが見えてきたハイテク・グロース株にとっては再度、逆風となるだろう。
米国の金利上昇は日本株には円安のメリットも
米金利上昇はリスクだが同時に円安の要因でもある。日本株は円安を支えに堅調推移だろう。
さらに国内では「脱デフレ」を意識した物色傾向が定着しつつある。金利上昇を織り込む形で銀行株、保険株が買われている。脱デフレ=インフレには実物資産との文脈で不動産株も堅調だ。インフレヘッジの観点から高配当株にも資金が向かう。9月もいよいよ後半に入り、中間期末が近付いてきた。権利・配当取りの動きも活発化することから、日本株には深い押し目が入らないだろう。
日経平均7月の高値払いがみられるか
相場の堅調さが確認されれば、それ自体が買い材料となって上値を試しにいく可能性もある。TOPIXはすでにバブル崩壊後の高値を更新し続けているが、出遅れている日経平均も7月につけた高値を払うかもしれない。
予想レンジは3万3000円~3万3800円とする。