【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,645.99 ▼17.73 (9/12)
NASDAQ: 13,773.62 ▼144.28 (9/12)
1.概況
米国市場は原油高を受けてインフレ懸念が強まるなかハイテク株に売りが出て反落となりました。43ドル安でスタートしたダウ平均は直後に103ドル安まで下落した後持ち直すと昼前にプラスに転じ188ドル高まで上昇しました。しかし、その後伸び悩むと上げ幅を縮め取引終盤に再びマイナスに転じました。結局ダウ平均は17ドル安の34,645ドルで取引を終えて4日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も144ポイント安の13,773ポイントと3日ぶりに反落となりました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、情報技術とコミュニケーション・サービスが1%以上下落したほか、一般消費財・サービスも1%近く下げました。一方でエネルギーと金融、公益事業の3業種が上げ、エネルギーは2%を超える上昇となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はゴールドマン・サックス[GS]とシェブロン[CVX]が2%近く上げたほか、ハネウェル・インターナショナル[HON]とウォルト・ディズニー[DIS]、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]、JPモルガン・チェース[JPM]、トラベラーズ[TRV]も1%以上上昇しました。一方でマイクロソフト[MSFT]が2%近く下げ、プロクター・アンド・ギャンブル[PG]とアップル[AAPL]、セールスフォース[CRM]、IBM[IBM]も1%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、9-11月期の業績見通しが市場予想に届かなかったことでオラクル[ORCL]が13%を上回る下落となりました。物流大手のUPS[UPS]も新労使契約に伴うコスト増が収益を圧迫することを懸念した売りが出て2%以上下げています。ウェルズ・ファーゴ[WFC]は投資家向け説明会で経営環境が想定ほど厳しくないとの見方を示したことで3%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い4.28%となりました。ドル円は147円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でダウ平均が小幅な下落に止まったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか今晩に8月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり様子見ムード強い一日となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)