プロクター・アンド・ギャンブル[PG]決算:1株利益は1.37ドルで市場予想を上回る

プロクター・アンド・ギャンブルは、日用消費財の製造で世界最大手のひとつに入る。

1837年に創業、年間売上高は800億ドルを超える。タイド(洗濯用洗剤)、シャ-ミン(トイレットペーパー)、パンテーン(シャンプー)やパンパース(おむつ)など、よく知られた20種以上のブランド・ラインを有し、各ブランド製品の年間売上高は全世界ベースで10億ドルに及ぶ。選択と集中を進め、最後まで保有していた食品ブランドのプリングルズ(ポテトチップス)を2012年にケロッグに売却した。連結売上高のおよそ55%は事業拠点を置く米国以外の地域が占め、また、新興国市場が同売上高の約3分の1を構成している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar,Inc.

第4四半期(4月-6月期)実績

★ 売上高・・・前年同期比5.3%増の205.50億ドル(市場予想は200.60億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.37ドル(市場予想は1.32ドル)

決算総括 

第4四半期にP&Gの商品全体の平均価格は7%上昇したが、販売数量は中華圏の需要低迷も響いて1%減った。一方、インフレ率が鈍化して消費者心理が2年ぶりの高水準を記録した米国では紙おむつ「パンパース」やヘアケア商品「パンテーン」、歯磨き粉などの「オーラルB」の販売が好調を維持している。

ファイザー[PFE]決算:1株利益は0.67ドルで市場予想を上回る

ファイザーは、世界最大手の製薬会社のひとつであり、年間売上高は500億ドル近くに上る(COVID-19関連の医薬品売上高を除く)。以前は多くの種類のヘルスケア製品および化学医薬品を販売していたが、現在は処方箋薬とワクチンが売上高の大半を占めている。

肺炎球菌ワクチンのプレベナー13、がん治療薬のイブランス、心血管疾患治療薬のエリキュース、自己免疫疾患治療薬のゼルヤンツが売上高の上位を占める。これらの医薬品は世界各地で販売され海外市場が全社売上高の50%近くを占める。また、海外市場では新興国市場が収益に大きく貢献している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar,Inc.

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比54%減の127.334億ドル(市場予想は134.27億ドル) 

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.67ドル(市場予想は0.58ドル) 

決算総括 

4-6月期(第2四半期)売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは予想を上回った。新型ウイルス向けの注射剤「コミナティ」および、経口薬「パキロビッド」の売上高が大幅な減収となり、予想も下回った。

ピンタレスト[PINS]決算:1株利益は21セントで市場予想を上回る

ピンタレストは、オンライン上でレシピから料理・旅行先まで、ユーザーがさまざまな製品やアイデアを発見することができるプラットフォームを展開している。

2010年に設立されたこのプラットフォームは、女性から強い支持を得ており、月間4億5,000万人に及ぶアクティブ・ユーザーのうち、女性が約3分の2を占めている。デジタル広告枠の販売が主な収益源であり、現在はプラットフォーム上のeコマース機能の強化に取り組んでいる。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar,Inc.

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比6%増の7.08億ドル(市場予想は6.99億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・21セント(市場予想は11セント) 

決算総括 

ピンタレストにとって最大のチャンスであり課題でもあるのは、米国市場以外でのビジネスだ。米国以外の売り上げが全体に占める割合はわずか8%である。X(旧Twitter)の売り上げはほぼ半分が国外だ。ピンタレストがX(旧Twitter)のように成功することを妨げる構造的な理由はない。

マリオット・インターナショナル[MAR]決算:1株利益は2.26ドルで市場予想を上回る

マリオット・インターナショナルは、およそ30ブランドでホテルを展開し、全世界で150万室を超える客室を運営している。

2021年末時、ラグジュアリーなサービスを提供する客室数が全体の10%を占め、フルサービス、限定的なサービスやタイムシェアプログラムを提供する客室数が、それぞれ42%、47%、1%を占める。マリオット、コンラッド、シェラトンが最大のブランドで、この他に新たなライフスタイルを提案しデザイン性や機能性を追及するブランドとして、オートグラフ、トリビュート、モクシー、アロフトやエレメントがある。直営あるいはフランチャイザーとして運営する客室数が全体の97%、地域別客室数では北米が3分の2を占める。売上高と利益の大半は、ホテル運営、フランチャイズ、インセンティブ収入からなる。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar,Inc.

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比14%増の60.75億ドル(市場予想は60.16億ドル) 

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.26ドル(市場予想は2.16ドル)

決算総括 

4-6月期(第2四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第3四半期売上高、調整済みEBITDAガイダンスレンジはともに予想を上回った。2023年度通期ベース売上高、調整済みEBITDAガイダンスレンジをともに引き上げ、両方とも予想を上った。

マッチ・グループ[MTCH]決算:1株利益は49セントで市場予想を上回る

マッチ・グループは、オンライン・デーティング製品を提供する。

2015年から株式の80%を保有するIAC/インタラクティブコープの傘下にあったが、2020年第2四半期にスピンオフされた。Tinder、Hinge、BLKB、Chispa、Match.com、OkCupid、Plenty of Fish、Meeticなど様々なポートフォリオがある。45を超えるオンライン・デーティングのサイトやアプリを有し、収益の95%をユーザーフィーから、5%を広告収入から生み出している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar,Inc.

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比4%増の8.30億ドル(市場予想は8.11億ドル) 
 
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・49セント(市場予想は45セント) 

決算総括 

4-6月期(第2四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第3四半期売上高ガイダンスレンジも予想を上回った。