今週水曜日(4月12日)にETHの大型アップデート「上海」が実装される予定です。協定世界時(UTC)12日(水)の22時27分頃、日本時間13日(木)午前7時27分頃に予定されています。このアップデートは2023年秋頃に実装予定のシャーディングのためのアップデートであり、非常に重要なイベントです。

このアップデートに伴い、2年近くステーキングとしてロックされていたETHの出金が可能になります。現在、懸念されているのは、このETHがロックされていたマイナーからの売り圧力です。ETH時価総額の13%相当に値する量がロックされており、これが出金可能となります。

ただし、バリデータの問題(分散型ネットワークの安全性を担保するため)から、1日あたりの出金制限が設けられています。そのため、仮に全てこのネットワークから出金しようとしますと、最速で300日〜1年程度かかる見込みです。

断続的に売り圧力が強まるでしょうが、半年後にシャーディングが実装されることを考慮すると、この売り圧力はかなり限定的だと思います。私は、売り圧力はさほど影響ないと判断して、上昇目線を堅持しています。

ETH(イーサリアム)、1ヶ月平均線がサポートの目安となるか

【図表1】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

本日はETH/JPY 日足チャートから分析していきましょう。

先週はアップデートへの期待感からの買いが入ったのか、25万円台回復となり、2022年のFTXショック前の高値を更新しました。FTXに関する悪材料を全て織り込んだことになりますので、次のポジティブなニュースに反応しやすい地合いになりそうです。

SMA30(1ヶ月移動平均線)も急角度で上昇し始めており、今週中に23万円を超えていきそうな勢いです。サポート帯が徐々に切り上げてきていますので、押し目も浅くなってくると予想します。

出金は制限されるため上海アップデートによる急落が起きにくいことや、移動平均線がすべて上向きになっていること、MACDに買われすぎの加熱感もないことなど、総じて、ネガティブな要素は少ないと感じています。

【図表2】ETH/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いて4時間足チャートを見てみましょう。これから新規エントリーを狙う場合の戦略を紹介します。

日足チャートではSMA30ラインからの買いを狙うイメージでしたが、4時間足ですと並行チャネル下限ラインからのエントリーがよいのではないでしょうか。

現在の価格レベルでのエントリーが1つ、もう1つはSMA90(3ヶ月移動平均線)(水色)からのエントリーでしょうか。SMA90はおよそ24万円付近で推移しています(図表2参照)。

ここしばらくSMA90はレジサポラインとして機能しています。相場では一定のリズムが続く傾向がありますので、次もサポートされる可能性があるでしょう。よって、今週、24万円付近で推移することを想定し、指値注文などで対処しておくと機能するかもしれません。

今週の上海アップデート後、ある程度の乱高下が発生すると思います。その局面で押した場合は、買いで入っていけると考えています。

BTC(ビットコイン)、三角保ち合いを突破

【図表3】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いて、BTC/JPY4時間足チャート分析です。

先週はほとんど動きがなく、非常に狭いレンジでの推移となりました。ここ4-5日間、370万円からほとんど動きがなく、今朝(4月10日午前)から陽線を出現させて三角保ち合いを突破したぐらいです。

この値動きが継続されるのかに注目したいところですが、形状的には悪くありません。本日中に380万円台に乗せてくるようですと、再び年初来高値更新に向けて動き出すと考えられます。ドル建てでも29,000ドルと30,000ドルの重要なレジスタンスラインに再び差し掛かりますので、2回目の高値トライに期待が高まりそうです。

今週もBTCとETHについては買い目線を継続したいと思います。私は今週の上海アップデートに期待し、押したところでは買いを意識してトレードする予定です。