新値3本足も陽転へ、短期的には円安に振れやすい局面に

米ドル/円相場は2022年10月につけた高値1ドル=151.94円から円高方向へ着実に調整が進展しています。日足でみると、11月10日、12月20日、1月12日の強い陰線で断続的に底割れにつながる動きとなりました。

しかし、2月3日の米国時間以降、米経済指標の予想以上の強い結果や、日本政府が雨宮正佳副総裁に次期総裁就任を打診したとの観測報道を受けて、日銀の政策修正に対する警戒が後退し、円安方向に強く振れる展開となっています。

上述した1月12日の陰線の高値(132.48円)を超え、トレンド転換をみる「新値3本足」も、高値から10本以上も続いた連続陰線から2月3日に陽転しました。チャート上では底固めのパターンとなり、短期的には円安に振れやすい局面に入っています。

過去の高値のフシが安値になるという理屈で考えると、2007年6月高値124.16円~2015年6月高値125.85円付近までの円高進行が予想されます。とはいえ、1月につけた安値127.21円で底値済みなのでしょうか。

円安メリットがある輸送用機器セクターに見直し買い

短期的に円安・米ドル高なら大型株優位の展開が予想され、円安メリットの輸送用機器セクターの見直し買いが予想されます。

2月6日の取引で、一目均衡表の遅行スパンが好転したのは、三菱自動車工業(7211)です。また、足元で雲を上抜けてきたのは、三櫻工業(6584)、デンソー(6902)、新明和工業(7224)、マツダ(7261)、本田技研工業(7267)、ヤマハ発動機(7272)になります。