日経平均、1月の月足ローソク足は長い陽線を形成
東京株式市場は明日から2月相場入りとなります。日経平均は大発会の1月4日に付けた、取引時間中の安値(25,661円)から上昇基調を続けており、1月の月足ローソク足は2022年10月以来の実体(始値から終値までの値幅)の長い陽線を形成しそうです。
実は、2022年12月にかなり強い陰線を形成したことで、1月は2012年秋口の安値を起点とした、長期上昇トレンドライン上を維持するため、陽線で切り返すことが必要だったのです。
1月初旬の株式市場の悪い雰囲気の中で少し不安になっていましたが、今になってみればよく戻してくれたなと思います。
前回も少し触れましたが、2022年9月の陰線の後、10月に陽線を形成した時と同じような動きになっています。当時、続く11月も上昇したことを考えると、2月も強くなりそうだと予想できそうです。
TOPIX、この半年間は歴史的な低ボラ相場でマグマ蓄積の可能性
さて、日経平均、TOPIXは2021年9月に付けた高値からの調整局面が続いていますが、TOPIXの方が下落率は小さいです。当時の高値から1月30日までを比較すると、日経平均が約10.9%の下落率に対して、TOPIXは6.5%の下落率にとどまっています。
2022年の1年間の安値から高値までの変動率で見ても、TOPIXの方が安定しています。その結果、月足のボリンジャーバンド(20月)では、ボラティリティの大きさを示す、プラス2シグマとマイナス2シグマの間の幅が極小化していています。1月は30日現在、190ポイント程度となっており、2022年9月から概ね180~190ポイントで推移しています。
どれだけ小さいかというと、1985年~2022年の456ヶ月のうち、小ささ上位10位内に2022年9月から2023年1月までの5ヶ月がすべて入っているのです。つまり、歴史的にボラティリティが小さい相場が続いていると解釈できます。
ボリンジャーバンドの詳細な活用法は割愛しますが、一般的にはプラス2シグマを上回ると上昇トレンド発生、マイナス2シグマを下回ると下降トレンド発生と判断します。1月30日現在、プラス2シグマは2030.65ポイント、マイナス2シグマは1839.17ポイントです。1月の上昇によって、プラス2シグマにかなり近づきました。
この約半年間の低ボラで、噴き出すマグマが蓄積されている可能性があるため、2月の終値でプラス2シグマを上回ることができれば、アベノミクス相場の初動のような値動きになるような気がしてなりません。