TOPIXは200日移動線を上回り、日銀のサプライズ修正前の水準へ

日経平均、TOPIXは1月18日につけた戻り高値を更新したことで、直近安値を起点としたトレンドは上目線継続となります。

特に、TOPIXは200日移動平均線を上回り、2022年12月の日銀による、サプライズ修正によって急落する前の水準を回復しました。大型株に買い戻しが予想される他、米半導体株指数やナスダックのアウトパフォームが続けば、機械や電機といったハイテク株への見直し買いも支えとなりそうです。

「下に往ってこい」、次の一手はどう動くか

TOPIXの日足で面白いのは、12月の日銀金融政策決定会合で急落した際に示現した「大陰線」と、1月の日銀金融政策決定会合で現状維持に反応した「大陽線」が同じ水準だということです。

マニアックな考え方ですが、要するに「下に往ってこい」となりました。12月の大陰線(12月20日)から1月の大陽線(1月18日)までの間の値動きを1本のローソク足でまとめると、「トンボ(始値、終値、高値が同水準で下ヒゲがある)」による底入れの判断とも受け取れます

今月は、あと5営業日を残すだけ。1月24日現在、月足のローソク足は12月の陰線に下から差し込むような陽線になっています。2022年9月の陰線の後、10月に陽線を形成したときと同じような動きです。当時、続く11月も上昇したことを考えると、2月も強くなりそうです。

TOPIXから考察する今後の投資戦略

その一方、TOPIXの1,950~2,000ポイントまでの水準は、過去の価格帯別累積売買代金がかなり膨らんだ上値の壁とも言える水準です。短期的には、戻り待ちの売りなどに押し戻されるケースも考えないといけません。

トンネル工事で例えると、順調に前に掘り進んでいたものの、ちょうど体力を使い果たしたところで、何か硬いものにぶつかるような感じでしょうか。ここは少しひと休みして、硬い壁でも掘り進める体力を蓄積した方が良いかもしれません。

1月24日の物色をみる限り、商品市況の上昇に好反応を示した素材系の鉄鋼や非鉄株に対して、出遅れ感のある商社株を買っている感じがします。指数の上値一服、次の出遅れ循環物色に備え、陸運や小売、不動産、建設株など、内需セクターへの資金シフトも考えておきたいところです。

※1月24日前引けに執筆