景気後退懸念によりYouTube広告は失速ながら、Google Cloudは高い成長率を維持

Google持株会社の米Alphabet(アルファベット)が現地時間10月25日に発表した2022年7〜9月期(3Q)の決算は、売上高が前年比6%増の690億9,200万ドル、純利益が27%減の139億1,000万ドルだった。景気後退の懸念などから企業が広告宣伝費を抑制し、YouTube広告が減収に転じている。

出所:Strainer

Googleの広告事業全体の売上高は544億8,200万ドルと3%の増収を確保したものの、YouTube広告が2%減の70億7,100万ドルと失速(前年は43%増)。成長領域として投資を続けるGoogle Cloudは38%増の68億6,800万ドルとなり、2Q(36%増)に続き高い成長率を維持した。

為替影響を考慮しないAlphabetの全体売上高は11%増。営業利益は19%減の171億3,500万ドル、営業利益率は7ポイント減の25%まで低下している。Google Cloudの赤字は6億9,900万ドルと5,500万ドル拡大した。

スンダー・ピチャイCEOは「AIによる検索やクラウドの改善、(短尺動画の)『YouTube Shorts』を収益化する新手法の展開など、優先順位を明確にする。長期的な視点での責任ある投資と、経済環境への対応の両方に重点を置く」とコメントした。