ロッキード・マーチン(LMT)決算:1株利益は6.32ドルで市場予想を上回る

ロッキード・マーチンは、世界で最大規模の防衛システム開発・製造企業である。2001年に米国国防総省と「最新鋭ステルス戦闘機F-35」プログラムの契約を締結後、欧米市場の次世代戦闘機開発で支配的地位を維持している。

同社の最大部門である航空機部門は、F-35プログラムを主な事業とする。その他の事業部門には、シコルスキー・ヘリコプター事業を展開するロータリー・ミッションシステム部門、ミサイル・ミサイル防衛システムの製造を手掛けるミサイル・射撃統制部門、衛星の製造、および、衛星の打ち上げ・サービスを提供する合弁会社United Launch Alliance (ULA)からの持分利益が計上される宇宙部門がある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比9.3%減の154.46億ドル(市場予想は160.29億ドル)

★1株当たり利益(継続事業ベース)・・・6.32ドル(市場予想は5.06ドル)

2022年度通期ガイダンス

★売上高・・・652.5億ドル(従来予想は660億ドル、市場予想は659.8億ドル)

★1株当たり利益・・・21.55ドル(従来予想は26.70ドル、市場予想は24.64ドル)

4-6月期(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を下回った。

今後の株価見通し

420ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)決算:1株利益は5.57ドルで市場予想を上回る

ユナイテッドヘルス・グループは、米国最大級の民間医療保険会社であり、2021年末現在、米国外の500万人を含む5,000万人の会員に医療給付サービスを提供している。

事業者提供医療制度、自家保険制度、政府による公的保険制度のための医療保険プランの大手として、マネージドケア市場で大規模に事業を展開している。

また、医療保険事業に加え、医療・薬剤給付サービスから提携先および第三者に対する外来患者ケアや分析サービスまでを手掛けるオプタム事業への継続的な投資により、ヘルスケアサービス市場で巨大な組織を構築している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高 ・・・ 前年同期比13%増の803.32億ドル(市場予想は796.20億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・ 5.57ドル(市場予想は5.19ドル)

2022年度通期ベースガイダンス

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・21.40-21.90ドル 
(従来予想は21.20-21.70ドル、市場予想は21.59ドル)

決算総括

1株利益、売上高とも予想を上回った。通期のガイダンスも第1四半期の決算を反映して、1株利益を上方修正している。オプタム部門は予想を若干下回ったものの、UHC部門が牽引した。保険料収入に対する支払いの割合を示すメディカルケア・レシオも81.5%と予想以下となっており、底堅い推移が続いている。

今後の株価見通し

長期的にも、人口増加と高齢化により医療ニーズが高まり同社株には明らかに有利である。更なる上値追いとなろう。

ハリバートン(HAL)決算:1株利益は49セントで市場予想を上回る

ハリバートンは、世界第2位の油田サービス会社である。1920年代に石油およびガスの坑井セメント作業の先駆的な企業となり、そこから、坑井セメント作業、坑井仕上げ設備、圧力ポンプなどの主な製品ラインを持つ主要な坑井エンジニアリング企業に発展してきた。

1998年のDresserの買収で、第2の重点分野として掘削サービス事業が加わったが、今日では業界リーダーのシュルンベルジェに次ぐ位置づけにある。20年近く前に始まった米国のシェールに対する戦略的な方策のため、シェール革命を促進する上で、比類ない役割を果たしてきた。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比37%増の50.74億ドル(市場予想は47.15億ドル)

★ 1株当たり利益(調整後)・・・49セント(市場予想は45セント)

4-6月期(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。

バイオジェン(BIIB)決算:1株利益は5.25ドルで市場予想を上回る

バイオジェンは、バイオジェンとアイデックが合併し2003年に設立された。バイオジェンの多発性硬化症治療薬アボネックスとアイデックの悪性リンパ腫治療薬リツキサンが主力製品であった。現在、リツキサンおよび次世代抗体医薬品ガジバをロシュとの提携で販売している。

多発性硬化症治療薬のプレグリディ、タイサブリ、テクフィデラおよびVumerityは、主に自社で販売を手掛けるが、日本では、エーザイと共同で販売を促進している。血友病治療薬エロクテートとアルプロリクスは、2017年にバイオベラティブの一部としてスピンオフされた。

フェーズIII試験段階にある開発パイプラインが神経疾患と神経変性疾患分野で複数ある。脊髄性筋萎縮症治療薬スピンラザ(ヌシネルセン)をアイオニス・ファーマシューティカルズと共同販売した。アデュヘルムは、2021年6月に同社初のアルツハイマー病治療薬として承認された。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比6.7%減の25.89億ドル(市場予想は24.79億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・5.25ドル(市場予想は4.10ドル)

2022年度通期ガイダンス

★売上高・・・99-101億ドル(従来予想は97-100億ドル、市場予想は98.4億ドル)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。22年度通期ベースの売上高、調整済みEPSガイダンスレンジをそれぞれ引き上げ、ともに予想を上回った。

今後の株価見通し

多発性硬化症治療、テクフィデラと、非ホジキンリンパ腫治療薬、リツキサンについて、ジェネリック医薬品やバイオシミラー医薬品との競争激化に直面しているとコメントしたことから株価は下げている。200ドルレベルに下値支持線がある。

ペプシコ(PEP)決算:1株利益は1.86ドルで市場予想を上回る

ペプシコは、世界最大の食品および飲料会社の1つで、ペプシ、マウンテンデュー、ゲータレード、ドリトス、レイズ、ラッフルズなど、飲料やスナックのカテゴリ全体で多数のブランドを製造、販売、販売している。

同社は大部分が統合された市場開拓モデルを使用しているが、特定の市場ではサードパーティのボトラー、契約製造業者、および販売業者を活用している。

ペプシは、会社所有の商標に加えて、スターバックスなどの企業とのパートナーシップや合弁事業を通じて他のブランドを製造および販売している。同社は事業を5つの主要な地域に分割しており、北米(Frito-Lay North America、Quaker Foods North America、およびNorth America飲料を含む)が連結売上高の約60%を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(4月-6月期)実績

★売上高・・・前年同期比5.2%増の202.25億ドル(市場予想は195.48億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.86ドル(市場予想は1.74ドル)

4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。通期の見通しも公表し、中核事業売上高は10%の増収を見込んでおり予想を上回った。2回目の上方修正。販売量の伸びは売上高ほど大きくはなく、値上げが奏功した格好。全体の製品価格が12%上昇したという。

今後の株価見通し

必需消費株の代表として、現在のような相場環境(利上げが継続する中、リセッション懸念も出ている)下では、同社株の活躍が見込まれる。値固め後、再度上値追いとなろう。