【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 31,097.26  △321.83 (7/1)
NASDAQ: 11,127.85  △99.11 (7/1)

1.概況

先週末の米国市場は長期金利の低下を受けてハイテク株の一角などが買われたことで反発しました。37ドル安でスタートしたダウ平均はプラスに転じると朝方に180ドル高近くまで上昇しましたが、伸び悩むと米ISM製造業景況感指数が2年ぶりの低水準となったこともあってマイナスとなり287ドル安まで下落しました。しかし、持ち直すと昼過ぎにプラスに転じ上げ幅を広げました。取引終盤に363ドル高まで上昇したダウ平均は結局321ドル高の31,097ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も99ポイント高の11,127ポイントとなり5日ぶりに反発となっています。

2.経済指標等

6月の米ISM製造業景況感指数は53.0と前月から低下し2020年6月以来の低水準となり市場予想も下回りました。5月の米建設支出も年率換算で前月比0.1%減となり市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも公益事業が2%を超える上昇となり、一般消費財・サービスと不動産も2%近く上げました。また、エネルギーと金融、生活必需品、ヘルスケアも1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでもマクドナルド(MCD)とコカ・コーラ(KO)、ボーイング(BA)が2%を超える上昇となったほか、セールスフォース(CRM)とウォルト・ディズニー(DIS)も2%近く上げました。一方でインテル(INTC)が3%近く下げ、ナイキ(NKE)も1%近く下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の一角が高く、アマゾン・ドット・コム(AMZN)と動画配信のネットフリックス(NFLX)が3%前後の上昇となっています。半導体株は下げが目立ち6-8月期の業績見通しが市場予想を下回ったマイクロン・テクノロジー(MU)が3%近く下落しました。また、マイクロン・テクノロジーの下げが他の半導体株にも波及しエヌビディア(NVDA)が4%余り下げたうえ、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とクアルコム(QCOM)、テキサス・インスツルメンツ(TXN)、ウエスタンデジタル(WDC)も3%以上下落しています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は米ISM製造業景況感指数が悪化し景気後退入りへの懸念が高まったことで相対的に安全資産とされる米国債に買いが入り0.13%低い2.88%となりました。ドル円は135円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の26,000円を回復しそうで、先週末の下げをどれだけ取り戻せるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)