チポトレ・メキシカン・グリル(CMG)決算:一株利益は5.59ドルで市場予想を下回る

チポトレ・メキシカン・グリルは、米国最大のファストカジュアル・チェーン・レストランである。過去一年間の全店舗売上高は75億ドルであった。2021年度末の直営店舗数は約3,000店で、多くが米国にあるが、カナダ、英国、フランス、ドイツでもわずかなプレゼンスを維持している。

競争力のある価格、高品質な食品の調達、サービスのスピード、便利さを中心に構築された販売提案で、ブリトー、ブリトーボウル、タコス、ケサディーヤ、飲料を販売している。収益は、完全にレストランの売上およびデリバリー手数料から得ている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比15%増の20.0億ドル(市場予想は20.1億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・5.59ドル (市場予想は5.67ドル)

売上高は予想に一致、調整済みEPSはともに予想を下回った。ただし、引け後のOTC取引で、同社株は3.5%程度上昇している。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

新型コロナ下、同社はうまく経営している。1,660ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

センティーン(CNC)決算:一株利益は1.83ドルで市場予想を上回る

センティーンは、メディケイド、メディケア、および個人向け医療保険サイトのエクスチェンジを含む政府が支援するヘルスケアプランに焦点を当てたマネジドケア組織である。2021年9月時点で、約2,200万人の医療メンバーにサービスを提供している。

主にメディケイド(メンバーの68%)、個人向けエクスチェンジ(10%)、残りは、TRICARE(西部)、矯正施設、および国際プラン向けとなっている。ほかにも、メディケアPart D製薬プログラムを通じて400万人にサービスを提供している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高 ・・・ 前年同期比24%増の371.85億ドル(市場予想は343.00億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・ 1.83ドル(市場予想は1.69ドル)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。22年度通期ベース売上高、調整済みEPSガイダンスレンジをともに引き上げ、両方とも予想を上回った。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

更なる上値追いとなろう。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

クアンタムスケープ(QS)決算:一株損失は21セントで市場予想を上回る

クアンタムスケープは、電気自動車に搭載される次世代型固体リチウム金属電池の開発に取り組んでいる。アノード(負極)を持たない電池の開発により、従来のリチウム電池に比べて材料コストを下げ、製造過程を簡素化しながら、高いエネルギー密度を実現している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★調整済みEPS・・・21セントの赤字(市場予想は15セントの赤字)

★調整後EBITDA…5750万ドルの赤字(市場予想は4820万ドルの赤字)

調整済みEPS、及び調整後EBITDAの赤字幅が予想より悪化した。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

ウクライナ危機で、自動車のEV化推進の必要性が高まっており、株価は再度上昇の為の土壌を醸成しているところだ。現状の電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池に比べて航続距離は5-8割伸びる。急速充電も可能で15分で8割の充電が可能だ。車載向けの初めての試作品を2022年につくる予定だとしており、今年中に大きく反発する局面があると見ている。25ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

【図表9】株価上場来チャート
出所:トレードステーション

エンフェーズ・エナジー(ENPH)決算:一株利益は79セント

エンフェーズ・エナジーは、グローバルなエネルギー技術企業である。太陽光発電、蓄電、通信を1つのプラットフォーム上で管理するスマートで使いやすいソリューションを提供している。

同社のマイクロインバータ技術は、主に屋上の太陽光発電市場を担っており、完全に統合された太陽光発電プラス蓄電ソリューションを生み出している。地理的には、米国から収益の大半を得ている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比46%増の4.41億ドル(市場予想は4.33億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・79セント(前年同期は56セント)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。続く第2四半期売上高ガイダンスレンジも予想を上回った。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算を受け、決算発表日の引け後のOTC取引では、6%程度上昇した。当面、以下のレンジ内の動きに終始しそうだ。280ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

3M(MMM)決算:一株利益は2.65ドルで市場予想を上回る

スリーエム(3M)は、1902年創業の多国籍コングロマリットである。創業当時の社名はミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチュアリング・カンパニーであった。優れた研究開発力で知られ、様々な製品カテゴリーでその科学技術力を活用している。2022年現在、事業は、セーフティ&インダストリアル、輸送&エレクトロニクス、ヘルスケア、およびコンシューマーの4部門で構成されている。

売上高の約50%を米州外の市場が占めている。部門別では、セーフティ&インダストリアル部門の正味売上高の大半を占めている。6万種類を超える製品の多くは、多くの消費者および産業にとって欠かすことができない製品となっている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比ほぼ横ばいの88.29億ドル(市場予想は87.56億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.65ドル(市場予想は2.31ドル)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。通期ガイダンスは据え置いたものの、予想を上回っている。ただ、株価は冴えない反応を示している。

アナリストからは、今回の決算は予想を大きく変えるものではないことから同社株は同業他社に比べて小幅に下がると予想しているとの指摘も出ていた。また、訴訟リスクが同社への投資意欲を減退させるとも述べている。一方、別のアナリストからは、ガイダンスはほぼ変更されず、売上高は予想を僅かに上回った程度でシナリオに変更はない。利益についてはまだやるべきことがあると指摘している。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

猛烈な利上げサイクル、中国のロックダウン、ウクライナ危機等、逆風を受けている。好決算でありながら、株価はさえない反応だ。同社は59年連続増配株の配当貴族であり、株価の深押しは狙いたい。

【図表15】株価5年間チャート
出所:トレードステーション