プロクター・アンド・ギャンブル決算:一株利益は1.66ドルで市場予想を上回る

企業概要

プロクター・アンド・ギャンブルは、日用消費財の製造で世界最大手のうちの1社である。1837年に創業、年間売上高は750ドル億を上回る。タイド(洗濯用洗剤)、シャ-ミン(トイレットペーパー)、パンテーン(シャンプー)やパンパース(おむつ)など21の高い知名度を持つブランド・ラインを有し、各ブランド製品の年間売上高は全世界ベースで10億ドルに及ぶ。

選択と集中を進め、最後まで保有していた食品ブランドのプリングルズ(ポテトチップス)を2012年にケロッグに売却した。連結売上高のおよそ55%を事業拠点に置く米州以外の地域が占め、また、新興国市場がおよそ同売上高の3分の1を構成している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第2四半期(10月-12月期)実績

★ 売上高・・・前年同期比6%増の209.53億ドル(市場予想は203.47億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.66ドル(市場予想は1.65ドル)

1月19日寄り前決算発表。第2四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。実質的な売上高の成長率は4-5%増 と、従来予想(2-4%増)から引き上げ、市場予想(4.1%)を上回った。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算だった。166ドル超えから買いになろう。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)決算:一株利益は4.48ドルで市場予想を上回る

企業概要

ユナイテッドヘルス・グループは、米国最大級の民間医療保険会社であり、2020年末現在、米国と海外を合わせて4,800万人の会員に医療給付サービスを提供している。事業者提供医療制度、自家保険制度、政府による公的保険制度のための医療保険プランの大手として、マネージドケア市場で大規模に事業を展開している。

また、医療保険事業に加え、医療・薬剤給付サービスから提携先および第三者に対する外来患者ケアや分析サービスまでを手掛けるオプタム事業への継続的な投資により、ヘルスケアサービス市場で巨大な組織を構築している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高 ・・・ 前年同期比13%増の737.43億ドル(市場予想は729.50億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・ 4.48ドル(市場予想は4.31ドル)

2022年度通期ベースガイダンス

★売上高 ・・・ 前年同期比3170-3200億ドル(従来予想は据え置き、市場予想は3168.8億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・21.10-21.6ドル (従来予想は据え置き)

1月19日寄り前決算発表。第4四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。
オプタム部門の薬剤給付管理事業が好調だった。また、今年度の見通しについては、1株利益、売上高とも従来予想を据え置いた。売上高は予想を上回っている。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

1月19日の決算発表を受け、同社株は史上最高値圏に接近。長期的にも、人口増加と高齢化により医療ニーズが高まり同社株には明らかに有利である。相場の地合いが悪く、好決算だったが反応は今ひとつ。当面452ドルレベルでの値固めが予想される。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

モルガン・スタンレー(MS)決算:一株利益は2.08ドルで市場予想を上回る

企業概要

モルガン・スタンレーは、世界有数の投資銀行で、その歴史は前身となる会社が設立された1924年にまで遡る。事業は、機関投資家向け証券部門、ウェルス・マネジメント部門、投資運用部門で構成され、さまざまな金融商品やサービスを事業法人、政府系機関、金融機関や個人に提供している。

2020年末時点の顧客資産はおよそ4兆ドルにのぼり、従業員数は全世界でおよそ7万人。純営業収益の約40%は機関投資家向け証券事業、残りをウェルス・マネジメント事業と投資運用事業が占める。米国外の拠点の純営業収益が全体のおよそ30%を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第4四半期(10月-12月期)実績

★収入・・・前年同期比6.8%増の145.24億ドル(市場予想は144.42億ドル)

★1株当たり利益・・・2.08ドル(市場予想は1.94ドル)


10-12月期決算(第4四半期)決算では、1株利益、営業収益とも予想を上回ったほか、トレーディング収益も予想を上回った。債券・為替・商品(FICC)は冴えなかったものの、株式が好調だった。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

同社株は以下の通り、レンジ内の動きに推移している。106ドル超えから、投資タイミングを図ることになろう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ネットフリックス(NFLX)決算:一株利益は1.33ドルで市場予想を上回る

企業概要

ネットフリックスは、ストリーミング動画配信事業を展開している。動画は中国を除く世界のほとんどの国で視聴することができる。自社のオリジナル作品や他社制作のコンテンツを、パソコン(PC)やインターネット対応テレビ、また、タブレット端末、コンソール型ビデオゲーム機、Apple TV、Roku TV、Chromecastなどの家電製品を通じて配信している。

2011年から米国ではストリーミングとDVDの両方の視聴が可能であったプランからDVDプランが分離された。米国の会員は、ストリーミング限定プランかDVD限定プランのどちらかを選択するか、両方を視聴したい場合はふたつのプランに加入する必要がある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第4四半期(10月-12月期)実績

★ストリーミング売上高・・・前年同期比16%増の77.1億ドル(市場予想は77.1億ドル)

★1株当たり利益・・・1.33ドル(市場予想は0.81ドル) 

第1四半期ガイダンス

★ストリーミング売上高・・・79億ドル(市場予想は81.2億ドル)

★1株当たり利益・・・2.86ドル(市場予想は3.37ドル)

第1四半期売上高は予想に一致。調整済みEPSは上回った。新規加入者数も予想を上回ったが、続く第1四半期の売上高、調整済みEPSは予想を下回った。営業利益率、新規加入者数もともに予想を大きく下回った。株価は引け後の時間外取引で20%近く下げている。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

競争激化の影響がうかがえる内容だ。当面底値模索となろう。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ユナイテッド航空(UAL)決算:一株損失1.6ドルで市場予想を上回る

企業概要

ユナイテッド航空は、定期便有償旅客マイルで世界第3位の航空会社である。サンフランシスコ、シカゴ、ヒューストン、デンバー、ロサンゼルス、ニューヨーク/ニューアーク、ワシントンDCなどを拠点(ハブ)空港としている。競合大手に比べより海外旅行に焦点を当てハブ&スポーク型のネットワーク戦略をとっている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第4四半期(10月-12月期)実績

★営業収入・・・前年同期比140.2%増の81.9億ドル(市場予想は79.5億ドル)

★1株当たり損失(一部項目を除く)・・・1.60ドルの赤字(市場予想は2.11ドルの赤字)

10-12月期(第4四半期)売上高は予想を上回り、調整済みEPSの赤字幅は予想ほど悪化しなかった。ホリデーシーズンの力強い旅行需要に支えられ、赤字幅が予想以上に縮小した。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

決算を受け、2.3%程度下げている。値固めから、上値追いの動きとなろう。50ドル超えから、投資タイミングを図りたい。

【図表15】株価5年間チャート
出所:トレードステーション