【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  36,319.98   ▼112.24  ( 11/9 )
NASDAQ:  15,886.54   ▼95.81  ( 11/9 )

1.概況

米国市場は高値更新が続いていたことから利益確定の売りが出て反落となりました。27ドル安でスタートしたダウ平均は下げ幅を広げ昼過ぎに259ドル安まで下落した後下げ渋ると引けにかけて持ち直しましたが、上値は重く結局112ドル安の36,319ドルで取引を終え3日ぶりに反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も95ポイント安の15,886ポイントとなり12日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

10月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.6%上昇し市場予想と一致しました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や素材、生活必需品などの6業種が上げました。一方で一般消費財・サービスや金融、情報技術などの5業種が下げ、一般消費財・サービスは1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

決済サービス大手のペイパル・ホールディングス(PYPL)が決算で売上高が市場予想を下回ったことで10%余り下げました。また、決済需要が減速するとの見方からクレジットカード会社にも売りが波及しビザ(V)が3%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、マスターカード(MA)も1%を超える下落となっています。電気自動車のテスラ(TSLA)もイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)による保有株売却を懸念した売りが続き12%近く下落しました。一方でゼネラル・エレクトリック(GE)が会社を3事業に分割すると発表したことで経営効率化への期待が高まり2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%低い1.43%となりました。ドル円は112円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は反落となったものの昨日の日本市場が先行する格好で下落していることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は方向感に乏しい展開となりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)