米ドル/円 日足

週間予想レンジ:110.50~112.50

メインストラテジー:押し目買い&高値追い

・高値を追いやすい展開
・2020年高値更新を試す
・米ドル全面高の継続

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

アナリシス:

米ドル/円相場は先週再度大きく続伸、一時112円関門をブレイクし、その後反落して大引けしたものの、強気基調の再確認で上値志向は不変であった。先々週大きく切り返し、週足では強気サインを点灯したからこそ、先週の上値トライにつながったが、コロナショック直後の高値更新を果たしただけに、新たな段階入りを示唆している。

先々週一旦109.13円まで安値打診したものの、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の通過もあって、一転して大きく上昇し、やっと中段保ち合いを離脱したことは、先週の高値更新をもたらしたわけである。先週後半の反落は、連続した上昇を果たした後の速度調整とみなし、その調整があったからこそ、かえって強気基調の維持に強化したと言える。そのため、先週の足型は、「スパイクハイ」のサインを点灯していたが、それは抵抗を意味するものではなく、むしろ「磁石」的な役割を果たしているため、これからの値段を吸い寄せるサインとなっているだろう。

もっとも、7月高値111.67円からの反落は、8月4日に一旦108.72円をトライし、調整波の先行でさらなる下値トライがあってもおかしくなかった。しかし、その後保ち合いを継続し、また1円ほどのレンジを形成してきたので、次のブレイクをもって調整波拡大の有無を確認したところ、先々週の上放れが大きなサインと化し、調整波の終焉を示唆していたため、先週の続伸は、同マグマからの解放という意味合いではむしろ「正当化」されやすかった。

さらに、米ドル全体(ドル指数)の上昇と相まって、米ドル/円の上昇はリード役を発揮している側面も強い。米ドル/円の上昇モメンタムの強化は、ユーロなど外貨より円の下落スピードの速まりを示唆しており、またクロス円における間接的な円高圧力(外貨安による圧力)が米ドル/円に波及しにくい側面も示され、米ドル/円にとって上値を追う展開になりやすい時期と言える。

8月4日の陽線や強気リバーサルのサインの点灯は、下値トライの一服を示唆したものの、8月11日点灯されたフォールス・ブレイクアウトのサインの指示通り、またレンジ変動に戻っていた。同レンジの形成や延長は、9月22日安値まで続いたが、同日の大陽線が示した強気リバーサルのサインは、再度底打ちを示した上、その後の大きな続伸をもってコロナショック後の高値を更新し、保ち合いから完全なる上値放れを示した。9月29日まで連続6取引日の上昇を果たしただけに、9月30日からの反落を途中の速度調整として位置付け、ブル基調自体は変わらないだろう。

そのため、先週の指摘の通り、110円半ばは一転して支持ゾーンと化し、それ以上の押し目にならないうちに、再度高値トライする機運が高まるだろう。すでにコロナショック後の高値であった111.70円をブレイクしたため、2020年高値の112.22円のブレイクがむしろ規定路線となり、112円後半の打診も短期スパンのターゲットとして浮上してくるだろう。中期スパンでは、115円大台への道筋が示される公算が大きい。

豪ドル/円 日足

週間予想レンジ:80.00~82.00

メインストラテジー:レンジ取引&押し目買い

・下値余地が縮小
・強含みの展開
・上値志向が浮上

【図表2】豪ドル/円(日足)
出所:筆者作成

アナリシス:

豪ドル/円相場は先週小幅続伸し、基調を一段と改善した。先々週の切り返しは、下落一服を強く示唆しただけに、自然の成り行きとみるが、モメンタムが制限されたところもあって、しばらくは値幅限定の公算が大きい。

先々週に一旦79円関門を割り込んだものの、80円関門以上の大引けをもって基調の改善を示し、また先週までレンジ変動の先行は、なお「コップの中」の感じが強く、9月28日陰線の「スパイクハイ」と10月1日陽線の「スパイクロー」が拮抗したためしばらく保ち合いの継続を示唆している。

もっとも、先週指摘した通り、8月安値77.89円の打診をもって中期スパンにおける下落一服があれば、9月3日高値の82.14円までの切り返しは、少なくともスピード調整の一環として位置付けられ、仮に同高値の再更新がなくても、しばらく保ち合いの先行が想定されやすく、また豪ドル/円の上昇モメンタムの回復もあって、基調の一旦改善が図れるため、想定通りの展開だったと言える。

日足では9月22日の切り返し、日足において強気リバーサルのサインを点灯しており、その後の続伸で80円関門の回復を果たし、8月27日安値の一旦割り込みが「ダマシ」であった可能性を示唆していた。8月27日の大陽線は、8月の安値を起点とした切り返しの途中で形成され、強気リバーサルのサインだったことに鑑み、同安値前後において本来支持ゾーンとなりやすかったが、一旦割り込み、またその後の急回復があったからこそ、基調の改善が図られたわけで、先々週からの値動き、基調の改善をさらに強化している。

さらに、9月3日以降、一旦インサイドのサインの形成や下放れをもって9月21日までの下落波を形成していたが、途中における9月17日のサインが重要であった。同日一旦高値をトライしてから反落し、当日の弱気リバーサルのサインを点灯しただけではなく、前日の2日取引日の高値を一旦更新した形であったため、弱気リバーサルのサインとして解釈され、重要な抵抗であったはずだった。

しかし、先々週の切り返しは、同日高値を一旦ブレイクし、切り返しの基調の堅実をを暗示しており、先週の小幅続伸で一層証明された。このままでは、9月高値の再更新がなくても、まず切り返しの継続が進行しやすく、保ち合いの局面において強含みの展開になりやすい、という見方は不変であり、保ち合いの先行があった方が基調の改善に繋がるとみている。

そのため、次のステップまで保ち合いの先行が最も有力視される。より大きな視点では、5月高値からの反落波はなお継続され、また反落の余地を拡大すると推測されるが、しばらく基調の改善でスピード調整の先行が展開されやすく、またレンジの拡大も覚悟しておきたい、といった点は先週指摘した通りであり、今週も82円関門のトライはあるとみている。

いずれにせよ、豪ドル/円の堅調は米ドル/円次第だ。また短期スパンにおいて豪ドルの「売られ過ぎ」の側面があったため、先週の値幅限定自体が保ち合いの先行やレンジの拡大を示唆していた。次のステップを踏む前の段階としてむしろ重要である。そのため、しばらくはレンジ取引に徹したい。