米ドル/円は続伸でも上値余地限定か 週間予想レンジ:151.00~154.50
先週(10月21日週)は一旦続伸、モメンタムが再度増加した
先週(10月21日週)の米ドル/円は一時153円台まで続伸し、モメンタムが再度強まった。衆院選での与党の負けを想定した投機筋の動きが活発化し、さらに米国の大幅な利下げ観測がほぼなくなってきたこともあって、米ドルのショート筋が一段と踏み上げられた模様。
今週(10月28日週)は154円台打診の余地があるものの、今度こそ頭打ちを図る可能性
米国の金融政策において、大幅利下げの可能性が低くなってきたことから、米ドルのショート筋が踏み上げてきた。しばらく日本の選挙の結果を織り込む形の米ドル買い(円売り)が先行することになっても、事前に予測できていた分、これから織り込む余地は小さくなり、戻りの限界を探る可能性が大きい。
テクニカル視点:本格的な頭打ちのサインなしではなお慎重なスタンスを
米ドル/円は、9月27日の大陰線が「弱気リバーサル」であったため、支配力を持ち、ベアトレンドを推進する存在となった。しかし、その後石破首相の発言で大きく否定され、同サインが一転「ダマシ」と証左されたことにより、米ドルの大幅続伸をもたらした。
さらに、8月高値の再更新もあって、切り返しとの位置づけ自体が不変でも、10月21日から連続した強気サインが点灯、上昇モメンタムが強く、前記「ダマシ」のサインの影響がなお続いていることを示唆している。近々、本格的な頭打ちのサインが点灯するだろうが、少なくとも終値で151円を割らない限り、性急な判断はできない。引き続き慎重なスタンスをもって臨みたい。
豪ドル/円は上値志向を維持 週間予想レンジ:100.00~105.00
先週(10月21日週)も値幅は限定的だが、強含み
先々週(10月14日週)より拡大したとはいえ、先週(10月21日週)の豪ドル/円の値幅は限定的であった。ただし、陽線で大引けした上、一時は101.73円のトライをもって上値志向が示唆される強含みの展開だった。
今週(10月28日週)は上放れできるか
先週は102円をトライできず、足踏み状態も暗示されたが、高値圏での足踏みは、往々して上放れの前兆と準備段階と受け止められるため、今週こそ上放れできるかと推測される。10月に入ってから値幅が総じて限定的であった分、上放れがあれば、逆にモメンタムの増加が想定される。逆張りはなお禁物である。
テクニカル視点:レンジ上限の上放れ、間近か
豪ドル/円は、7月高値からほぼ一本調子の暴落となり、8月5日の安値まで20円近い値幅であった。円売りバブルの崩壊による暴落は行き過ぎであったことは間違いなく、8月安値を起点とした切り返しがしばらく継続するのも当然の成り行きとみる。換言すれば、修正波動自体がなお落ち着いていない。
9月3日の大陰線は一旦抵抗を示したが、その後の高値更新をもって上値志向が示唆されたことも繰り返し指摘したとおりである。9月27日の陰線が示した「Ioi」のサインやその上放れがあっただけに、10月に入ってからの横ばいの状況はあくまで上昇の途中の保ち合いとみる。今週こそ上放れを実現できるか。