米ドル/円は強含みでも一旦頭打ちか 週間予想レンジ:147.50~151.50

先週(10月14日週)は一旦続伸したが、モメンタムが低下した

先週(10月14日週)の米ドル/円は一旦150円台前半をトライしたものの、やや失速し、値幅限定でむしろ弱含みの様子を示した。米大幅利下げ観測はほぼなくなってきたものの、ドルのロング筋の意欲が想定より低かったと言える。

今週(10月21日週)は151円台打診の余地があるものの、頭打ちを図る可能性

米国の金融政策において、大幅利下げの可能性が低くなってきたことから、先週はモメンタムの低下があったものの、今週は目先切り返しの余地がなおありとみる。ただし、200日移動平均線(200日MA)前後の抵抗に鑑み、強くても151円台に留まると推測する。高値追いは避けたい。

テクニカル視点:本格的な頭打ちのサインを待ちたい

米ドル/円は、9月27日の大陰線が「弱気リバーサル」であったため、支配力を持ち、ベアトレンドを推進する存在となった。しかし、10月2日の石破首相による「個人的には、追加利上げをするような環境にあると考えていない」という発言によって大陰線が否定されたことで、今度は一転して切り返しの継続が示唆された。そのため先週の150円前半のトライは自然ななりゆきであった。

反面、想定されるほどのモメンタムがなく、9月27日の値幅を取った「倍返し」の推測でもそろそろ戻りの限界を探る展開である。ただし、現時点では本格的な頭打ちのサインなしでの性急な戻り売りも避けたい。サイン待ちを。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

豪ドル/円はレンジの上限をなお上値志向 週間予想レンジ:99.50~105.00

先週(10月14日週)は極めて値幅限定だった

先週の豪ドル/円は動かなかった。週足では「十字線」に近い陰線を形成、値幅も1.5円足らずであった。先々週(10月7日週)に「インサイド」を形成していたこともひとつのサインとみる。

今週(10月21日週)は上値トライできるか

そもそも先々週も値幅限定だったことに鑑み、豪ドル/円は典型的な保ち合いの状況にあると判断する。9月安値を起点とした切り返し、9月高値を更新し、また高値圏にて保ち合いを維持できる限り、上値志向を維持したまま、また上放れのタイミングを探る可能性が示唆される。

テクニカル視点:レンジの上限の上放れ、間近か

豪ドル/円は、7月高値からほぼ一本調子の暴落となり、8月5日の安値まで実に20円近い値幅となった。円売りバブルの崩壊による暴落は行き過ぎであったため、8月安値を起点とした切り返しはその反動であり、それが継続しているとみる。

9月3日の大陰線は一旦抵抗を示したが、その後の高値更新をもって上値志向が示唆された。さらに、9月27日の陰線は前の罫線に対しては「アウトサイド」、後ろの罫線に対しては「インサイド」のサインを点灯したので、同日の高値更新は強気のサインと解釈される。先週のモメンタムが限定されていた分、今週は上放れの機運が高まる。

【図表2】豪ドル/円(日足)
出所:筆者作成