東京では先週から真冬に戻ったような日もあって、桜も開花に躊躇している様子があります。真冬のよう・・・とはいっても紛れもなく「春」は訪れていて、いくら寒くても真っ黒なダウンコートや分厚いニットを着ることには何となくためらいを感じてしまいます。
そんなこんなで、明後日にはもう1年の4分の一が終わってしまうのですから早いものですね。
さて、「春」「4月」といえば日本では新入学や新入社といった新人の季節でもありますが、振り返ると、毎年この季節にこのコラムで、「マネープラン」「ライフプラン」を立てること、投資を学び始めることをすすめていました。新年度に新プランというのは定番です。それについては昨年のコラムをご参考くださいませ。
第85回 新・社会人のたしなみ (2008年3月31日)
http://lounge.monex.co.jp/column/money/2008/03/31.html
今年は、そんなマネープランの中で、実行しやすい「積立」をあらためてご案内したいと思います。
新入社員のお給料の中からでもわずかずつでもスタートできる、お子さんの入学にあわせて少しずつ学費の足しに積み立てる、などなど新年度は積立を始めるきっかけとしておすすめです。
このコラムをお読みいただいている方でも多くの方がすでに積立をされていることと思います。「積立」といっても銀行の積立預金、金積立やプラチナ積立、積立保険、そして投信積立とたくさんの種類がありますよね。何種類もの積立をされている方も少なくないかもしれません。
でも手軽に、少額から行えることで、あまり深く考えずになんとなく積立を始めることも多いように思います。そのまま放置しっぱなしの方、いらっしゃいませんか?少額の積立といっても何年かすればまとまった額面になってきます。今後もその商品で運用を続けることが、はたして効率的かどうか、定期的に他の投資商品ともに全体的なポートフォリオとしての見直しが必要です。
よく、何に投資をすればよいでしょう、という質問をされる方はこうした積立分を全く別物として、たとえば普通預金等にある余裕資金(=投資資金)の振り分けだけを気にされていることがあります。積立分はすでに運用しているという安心感からなのか、そこには手をつけなくてよいと思いこんでしまうのかもしれませんね。
ご自身の目指すアセットアロケーションと同比率の投資になる積立であれば、具体的にいえば、たとえばバランス型投信の積立のようなタイプであれば、毎月分散投資を膨らませていくことになりますので、ウェイトについてはそれほど神経質にならなくてもよいでしょう。
預貯金の積立の場合は、普通預金やMRFとあわせてみると低リスク・低リターンの流動性資金(積立定期など解約が限定されていて流動性の低いものもあります)の比率が大きくなりすぎてしまうことがあります。相場が荒れ気味のときは低リスクを選好することも一つの選択肢となりますが、そのままにしてしまうと長い目で見て、なかなか「お金が増えない」ポートフォリオとなってしまいます。
日本株式の指数連動型タイプの投信は人気がありますが、このほかに個別銘柄の株式などを保有していると、結果として日本株に大きく傾いたポートフォリオになってしまうこともよく見受けられます。
すでにいくつも積立をしている方は、新年度を機会に中身の見直しをぜひ行ってみてください。これから始める方はゆくゆくの見直しも意識して商品を選ぶようにするとよいですね。
積立は投資の初心者にもやさしいだけでなく、投資の達人たちも積極的に利用しています。上手に取り入れるようにしたいですね。
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http://www.monex.co.jp/Etc/topslide/guest/G800/new2009/news901o.htm
廣澤 知子
マネックス証券 シニア・フィナンシャル・アドバイザー