メキシコ、ニュージーランドで金融緩和の見直し決定

最近、金融政策の決定において、予想外の「タカ派」とされる結果が相次いだ。6月24日、メキシコ中央銀行は予想外とされた0.25%の利上げを決定した。これを受けて、マーケットでは、早速次回8月の金融政策会合で追加利上げが行われるとの予想も浮上した。

そして、7月14日、ニュージーランド中央銀行は「大規模資産買い入れプログラム(LSAP)」として最大1000億NZドル(約7兆7500億円)規模で実施してきたQE(量的緩和)を7月23日までに終了すると発表した。この金融緩和の縮小に動くという決定も、マーケットの予想より早いものだった。これを受けて、早ければ8月にも0.25%の利上げが行われると予想が浮上してきた。

このような予想以上に早い金融緩和の見直しの決定、つまり「タカ派サプライズ」として、これまでのところで最も大きなインパクトとなったのは、やはり6月16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)だろう。「箱からハトを出す手品かと思っていたところ、タカが出てきた」とも言われた、まさに文字通りの「タカ派サプライズ」である。

時系列からすると、この6月のFOMC以降、「タカ派サプライズ」がより目立っていることもあり、予想以上に早く金融緩和の見直しが動き出した一因には、米金融政策の影響があるとの見方も少なくない。

米国が金融緩和の見直しに動くと、米金利上昇を通じて米ドル高が広がりやすい。この結果、米ドル以外の国々の通貨は、米ドルに対して下落する可能性が高まる。通貨安は基本的にはインフレ要因だ。そしてそのインフレは、基本的に通貨安要因だ。

以上のように見ると、米金融緩和の見直し局面において、米国以外の国々が金融緩和の見直しで後手に回った場合、「通貨安→インフレ→通貨安」といった悪循環に陥る懸念が強まるリスクがある。

その典型として記憶されているのが1995年のメキシコ通貨危機などだろう。つまり、「世界一の経済大国」である米国の金融緩和の見直し局面では、新興国などを中心に通貨危機が起こるリスクもありそうだ。

最近にかけての「タカ派サプライズ」には、そのような過去の経験を教訓とした影響もあるのではないか。そしてそれが米金融緩和の見直しの背中を押すことになり、結果的に世界的な金融緩和の見直しが早まる要因になる可能性も注目される。