「女性向け」商品のお話が続きます。男性の方ごめんなさい。
これって一種の逆差別ですよね、という声を聞きました。確かにそうですね。商品の真の良し悪しは別にして、女性ならでは、の「特典」を集めて作った商品で、男性は締め出しているわけですから・・・
男性だけの特典!なんてしようものなら「差別だ!」と攻撃の的になりそうなものです。

今回は「女性向け住宅ローン」です。「住宅」に限らず、女性だけに向けたカード・ローンなどもあり、「お金を借りる」市場も女性をターゲットにしていることがわかります。

そもそも金融機関から「お金を借りる」という行為は、「きちんと返す」ことができるかを「審査」され、ある一定の期間に金利と元本を支払う約束をすることによって成り立ちます。ところが金利がほとんどゼロという異常な状態が長く続いたため、カード・ローンのような短期の借金では借り手のほうに「金利を払う」という意識はほとんどなくなり(そうはいっても実はかなりの高金利なのです!)、金融機関も「審査」などほとんどなくても貸し出しをしてしまうようなお手軽さです。

それに比べると長期間にわたる住宅ローンについては、まだまだ審査は健在です。とはいっても条件はかなり緩和されてきました。
そもそも長期にお金を借りるためには長期間にわたる経済的な裏づけが必要で、長く働く人=男性という図式がありました。「長期間お金を借りる」ということは信用がなければならず、長く働かない人=返済能力がない=信用がない、とみなされていた女性にとっては、大変敷居が高かったのです。公的な機関では女性のシングルはローンの対象外となっていました。それが現在は条件を満たしていれば問題なくなりました。そして問題ない、どころか「女性」だけを対象にした住宅ローンも登場しており、それが今回の主役です。

まず女性向けの住宅ローンの特徴としては、条件の緩さが挙げられます。年収条件や勤続年数の条件がかなり緩和され、契約社員でも可能としているところもあります。もちろんシングルでも申し込めるようになっています。(ただし金融機関によって条件の設定は異なりますし、条件を満たしていても審査段階で断られる可能性はあります。)
借入れの対象としている物件も公的な機関で定めていた50平米という基準より、かなり小さいタイプも可としているところが多く、明らかに女性のシングルが借りやすい条件設定となっています。
それだけではありません。金利の優遇があったり、購入物件につける警備サービスの割引特典があったり、繰上げ返済手数料を無料にしたり・・・有利な特典のオンパレードです。
男性のシングルがぜひとも申込みたい!といっても性別で却下ですから「逆差別」と言われるわけです。

「女性向け」金融商品を3週にわたって取り上げてきましたが、今回ばかりは文句なしのオススメと思われましたでしょうか?

金融機関にとって、こうした出血大サービス的な特典をつけるのは、女性客を取り込むということによる顧客層の拡大と、「女性にやさしい金融機関」のイメージ戦略のためもあります。また、比較的几帳面に貯蓄に励み、借金の返済もキチンと行うのは女性の方が多いという判断から「債務不履行」の率は低いと見ているとも言えるでしょう。

働く女性が増え、自ら「自分の城」を欲しいと思う女性が増えてきたことにより、確実に金融機関の姿勢は変わってきたのです。いまや女性は「信用の低い対象外」という存在ではなく、ぜひともお金を貸したい対象になってきたということです。

美味しい話にはウラがあったりするものですが、これは「女性」でありさえすればウラなくおトクを享受できることなので、上手く便乗すればよい!といえますね。

ただ、注意をしていただきたいことが2点あります。
まず1点目は、女性であれば(年齢制限はありますが)申込はできますが、必ずしも審査に通るとは限らないということです。公表している条件はかなり緩和されているとはいえ実際の審査基準は金融機関によって異なります。女性であれば簡単に借りられる、と早合点はしないように注意しましょう。

2点目はもっと根本のところです。そもそも本当に今住宅の購入が必要なのか、ということをぜひとも冷静に考えてください。
「金利が上がり始めるから今がチャンス!」「シングル女性の多くがマンションを買っているから私も!」「おしゃれなモデルルームを見に行ったらステキだったので・・・」住宅を購入することを決める理由は様々だと思います。「結婚しても貸せばいいし・・・」本当にそんなに簡単に借り手が見つかるでしょうか?固定資産税他、メンテナンス費がかかること、もし空き部屋期間が長くなってしまったときの負担などを事前に想定していらっしゃるでしょうか?
ある程度しっかりとしたライフプランができた上、資金計画もキチンとしてから購入を決めないと、後になって思いもかけなかった負担をしょってしまうこともありえます。今や女性は大変自由なライフスタイルを謳歌することができる時代ですので、せっかくの「自分の城」が将来の足かせなどにならないように十分に頭を冷やして先々まで良く考えてから判断するようにしたいですね。-----
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