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Q. 日経平均が3万超えて更に上げるには何が必要だと思われますか?
日経平均が3万超えて更に上げるには何が必要だと思われますか?
1.個人的には外国人投資家が返ってくることが必要だと思います。外国人投資家からみれば、日本政府の後手後手の対応は目に余るのでしょうが、欧米の現状に比べたらマシだと思います。それだけ日本の被害が少ない証拠だと思います。
ワクチン接種率の低さや、対応の後手後手は、枝葉の問題で。諸外国に比べれば、日本の被害は桁違いに少なく、国全体の成長率予測は低いものの、グローバルに展開する高付加価値の企業がいくらでもあるのに何故買いが入らないのか疑問です。
2.その他日経平均が上げて行くために必要な要素は何だと思われますか?
回答
1.ワクチン接種率の低さや、対応の後手後手は、枝葉の問題とは思えません。これだけをとらえれば確かにカタリスト様のご指摘の通りですが、これらが象徴するのはまさに我が国の「後進性」です。
ワクチン接種率が低いのは我が国の行政システムが機能不全に陥っていること、時代錯誤であること、決定的にDXが遅れていることの象徴です。
ただし、国はダメでも「グローバルに展開する高付加価値の企業がいくらでもある」のになぜそれらが買われないかについては同意です。
2.ROICスプレッドの改善です。これに尽きます。利益の伸びは株価リターンの説明力がゼロ。ROICそのものも説明力はありませんが、資本コストを上回るROICを達成している企業は1年後の株価リターンが有意にプラスです。
Q. 米中対立でAppleやマイクロソフトなど、中国国内でも使用されている製品企業への影響は?
米中関係が本格的に険悪化してきているように感じます。ソ連時代も初期のころは、対ファシストで欧米と意外に良好な関係だったのが、どんどん悪化していったとも聞きます。
Appleやマイクロソフトなど中国国内でも使用されている銘柄は、米中対立のあおりで伸び悩む場面が出てくるとお考えですか。見解をお聞かせください。
回答
ソ連の例を挙げておられますが、東西冷戦と今の米中対立は似て非なるものです。その最たるものは民間の結びつきが大きくなり過ぎて、政治がビジネスを過剰に規制すると、それはお互いの国益に反する形で跳ね返ってくるということです。これは両国ともがわかっています。
何事もダブルスタンダードはありますが、米中対立も例外ではありません。Appleについてはそれほどの心配は無用です。
Q. 広木隆の著書「相場の論点」について、現段階におけるシナリオは?
相場の論点を読み感銘しております。現段階におけるシナリオはメインシナリオで動いていると考えていらっしゃいますか。
また、最悪のシナリオになる可能性も出版当時と比べると上がっておりますか。お考えを教えてください。
回答
ありがとうございます。メインシナリオだと思います。
Q. コムチュアとリクルートの今後について
コムチュア(3844)を昨年少し高値で購入してしまいました。このまま中長期で保有していても問題ないでしょうか。
また、リクルート(6098)も下がってきましたがこちらも回復見込んで中長期保有で問題ないでしょうか。よろしくお願いいたします。
回答
中長期には成長性の高い銘柄だと思います。リクルートは昨年春の底値から1年で倍ですので成長性はまったく落ちてないですね。
Q. 日経平均が上抜けできない要因と今後の見通し予想は?
米国の高値更新と比較して日経平均が31,000円を上抜けできないのは、ワクチン接種の大幅な遅れ⇒海外投資家の日本株買い様子見⇒東証1部の売買代金/日が約7,000~8,000億円減少が要因ではないかと推察されます。
先週、菅総理が訪米中にファイザーCEOと交渉、今後大量のワクチンを早期に確保でき、接種が加速すれば海外投資家の日本株買い⇒売買代金増⇒日経平均31,000円上抜けと予想しています。時期としては4月下旬から3か月遅れの7月下旬~8月中旬と予想していますが、広木さんの考えはいかがでしょうか?
回答
同感です。
Q. コングロマリットディスカウントの代表格としてのソフトバンクグループの購入を考えています。なぜ株価は割安になるのでしょうか?
いつも勉強になっています。ソフトバンクグループ(9984)の購入を考えています。
コングロマリットディスカウントの代表格としてソフトバンクグループがありますが、なぜ株価は割安になるのでしょうか?今後ディスカウントが解消されることはあるのでしょうか?
回答
コングロマリットディスカウントというのは、多くの産業を抱える複合企業(コングロマリット)の企業価値が、事業ごとの企業価値の合計よりも小さい状態のことを言います。事業の全体像や相乗効果が見えにくい、簡単に言えば、何をやっているかわからない、と全体の評価が低くなります。商社などがよく例に出されます。
SBGは投資先の企業価値合計より低い評価を市場からされて、孫さんはいつも怒っており、だったらディリストする(上場をやめる)かなどとの思惑が常につきまといます。
ただし、SBGはもはや投資会社であり多くの産業を抱える複合企業(コングロマリット)とは言えません。コングロマリットではなくポートフォリオです。投資先の価値は変動する、もしくは簡単に評価できないので、本当にディスカウントになっているかもわかりません。REITのNAVがディスカウントになることがあるように、投資会社の株価もディスカウントになるのは不思議ではありません。
ちょっと例えは違うかもしれませんが、多くの事業ポートフォリオを抱える三菱商事のPBRが1倍未満というのと似ている話かもしれません。コングロマリットが常にディスカウントされるかといえばそうではなく、反証はソニーでしょう。
アクティビストであるサード・ポイントはコングロマリットディスカウントを理由に、半導体や金融事業の分離をソニー経営陣に再三迫りましたが、ソニーはそれを跳ね除け、最高益を更新し見事に復活を遂げました。
Q. 半導体関連の中でも東京応化が非常に出遅れ感があると思うのですが何か理由があるのですか
半導体関連の中でも東京応化が非常に出遅れ感があると思うのですが何か理由があるのですか、教えて下さい。
またこの先の可能性を教えて下さい。
回答
東京応化工業(4186)などが手掛けるフォトレジスト(感光性樹脂)は日本勢が9割前後のシェアを誇る先端素材です。株価は右肩上がりで堅調だと思います。
エレクトロンやレーザーテックに比べれば確かに出遅れですが、それは比べる相手がすご過ぎですので、比較になりません。
このコーナーでは、お客様からいただいた質問にチーフ・ストラテジストの広木隆が回答します。
今回は2021年4月21日に寄せられた質問から抜粋して回答しております。
更にいただいているご質問の回答はGW中
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