【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27,692.88  ▼85.19 (8/19)
NASDAQ: 11,146.46  ▼64.38 (8/19)

1.概況

米国市場はFOMC議事要旨でイールドカーブ・コントロールなど新たな緩和策の導入に前向きでないことがわかり下落しました。33ドル高でスタートしたダウ平均は一時142ドル高まで上昇するなど堅調に推移しましたが、午後にFOMC議事要旨が公表されるとマイナスに転じ引け間際には130ドル安まで下落しました。結局ダウ平均は85ドル安の27,692ドルで取引を終え3日続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も64ポイント安の11,146ポイントと3日ぶりに反落となりました。

2.経済指標等

7月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では多くの参加者がイールドカーブ・コントロールの導入に前向きでないことが分かりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも不動産が2%安となったほか、エネルギーも1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

決算が市場予想を上回る増収増益となったディスカウントストア大手のターゲット(TGT)が急伸し12%以上上げました。また、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が65億ドルで買収することで合意したと発表したバイオ製薬のモメンタ・ファーマシューティカルズ(MNTA)が買収価格にさや寄せする格好で急騰し70%近く上げています。さらにアップル(AAPL)が一時1%以上上げ時価総額が米国企業で初めて2兆ドルを超える場面がありました。

一方でディスカウントストアのTJXカンパニーズ(TJX)が決算で1株損失が市場予想以上に膨らんだことで5%以上下落しました。バイオ製薬のギリアド・サイエンシズ(GILD)も関節リウマチの新薬が承認されなかったことで5%近く下げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い0.68%となりました。ドル円は円安に振れ106円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場が小幅に下落する一方でドル円が円安となるなど強弱材料が入り混じる格好となっていることから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか薄商いとなっている東証1部の売買代金に回復がみられるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)