日経平均株価の水準は切り上がっているものの、決算発表が本格化するのを控え、もち合いが続いています。そうしたなか、先週も窓が発生しており、まずこの窓についてお話ししたいと思います。
先週も窓が発生
日足チャートを見ますと、7月15日(水)に窓が発生しているのが分かります。発生した水準を見ますと、7月13日の高値も上回って始まっており、ブレイクアウェイギャップやランナウェイギャップかと考えた人がいるかもしれません。ただ、実際の値動きでは、翌営業日に反落して始まり、7月17日には窓を埋めているのが分かります。
この窓埋めによって、ブレイクアウェイギャップやランナウェイギャップの可能性が打ち消されたわけですが、その前に少し遡って株価の推移を見てみると、6月9日に高値をつけており、過去の値幅の範囲内だったことからも、コモンギャップということが予測できたのではないかと思われます。
そのため、7月13日に高値をつけたあと伸び悩むケースでは、利益確定を優先させる必要があったということになるのです。
また、これはもち合いが続いているという根本的な値動きに対する見方からも合致していると思います。
もち合いが長く続くときの考え方
そうしたなかで、今回はもち合いが続いているあいだの考え方について、少し補足したいと思います。
株価のもち合いが続いているあいだ、「下げると戻す」を繰り返すことから、どうしても先行きに対する値上り期待の方が大きくなり、買いポジションを増やしてしまうところですが、もち合いは上下に動き出す前の助走段階に当たります。
そのため、一旦動き出すとスピードの速いトレンドが発生しやすいわけですが、前述のように先高期待が大きくなってポジションを膨らませてしまった場合、株価が逆方向に動き出すと、動きについていけなくなります。そればかりか、精神的にもふん切りがつかず、ロスカットが遅れて予想以上の損失になったり、最悪のケースでは、含み損を抱えたまま「塩漬け」になったりすることも考えられます。
こうした状況に陥ることを避けるためにも、動き出した方向と反対のポジションを持っている投資家は、ロスカットを行うなどの対処を考えておく必要があるわけです。
7月23日から4連休入りとなりますが、連休中の海外の動向を確認しつつ、休み明けにどのように対処するべきか、しっかりと考えておきたいところです。