トイレットペーパーが店頭から消失しているとのこと。これには色々と思うことがあります。まず最初に思うのは、オークションサイトとかフリマで、高値で売られていることが放置されている、或いは放置されてきた問題で、このようなことは、いたちごっこみたいな面もあると思うのですが、初動で迅速に対処しないと品薄状態を作ってしまうので、今後の対処方法の迅速化に期待したいところです。

さて本題は、「何故に人はトイレットペーパーを買いに走るか?」です。トイレットペーパー狂騒曲と云うと、思い出すのは石油ショックの時。1973年11月から翌年2月までの4ヶ月間、今と全く同じようなことが起きました。私はまだ10才の頃ですから、詳しい背景とか状況は知らないのですが、テレビの中で大騒ぎになっていて、それに対してやたら太い黒縁メガネを掛けた高崎一郎が、「奥さま!トイレットペーパーを買ってもなんにもならないんですよ!」と叫ぶように云い続けていたことだけを思い出します。今も誰か云ってるのかなぁ。

各種資源の供給不安がある時に、食べ物を確保しようとする心理は分かりやすいのですが、排泄物を拭くものを確保したい、と云う心理は謎です。究極的にはシャワーでも流せるし、新聞紙でも拭けなくはないし。46年前のトイレットペーパー狂騒曲の記憶の遺伝子が、みんなに残っているのでしょうか?でもその頃生まれてなかった人も今回走っているようだし。フロイト的に何か意味があるのかなぁ。

ひとつ考えられるのは、今回の問題がウイルスであり、「身体の中に入れたくない、自分をクリーンに保っておきたい」と云うイメージがあるので、身体の中に入れるものを確保するよりも、ちゃんと排泄できることを確保したい、と云う心理が働くのかも知れません。いずれにしても、「自分だけは」と考えていると騒ぎは収まらないので、お互いを信頼して、冷静化していく努力が必要だと思います。