今週の大きな材料は週末のメジャーSQだ。先週、日本株が大幅高を演じた原動力は、香港や英国を巡る政治リスクの後退で売り方の買い戻しが進んだことだ。今週末のメジャーSQのタイミングでさらなる買い戻しが起きる可能性が高い。裁定取引の売り残は記録的な水準だ。

SQ前日のECB定例理事会では追加緩和が決定されるとの予想が市場の多数派を占めるが果たしてどうか。ECB理事会を契機にリスクオン・ムードが強まるか、あるいは市場の期待に応えられず失望か、どちらもあり得るだけに警戒感をもって臨みたい。

国内の経済指標では、9日の4~6月期GDP改定値と8月景気ウオッチャー調査、10日の8月工作機械受注の速報、12日の7月機械受注などがある。海外のイベントは10日にアップルが新型iPhoneを発表するか注目が集まる。

リスク要因としては香港のデモが収束しないことだ。万が一にも中国が強硬策に出た場合、世界がひっくり返るような騒ぎになる。最大の懸念材料である。

テクニカル面でも需給面でも好転している。今週の予想レンジは2万900円から2万1500円とする。