みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永です。今週も窓についての解説になりますが、5月14日現在の東京市場は7日続落となっているほか、この7日続落のあいだにも新たに2つの窓が発生しており株価が下方向に飛んでいるのが分かります。
それではいつものように日経平均株価のチャートを見ながら確認したいと思います。
まずは新たに発生した窓の確認からです。先週は大型連休明けと新元号がスタートしてからの取引初日が重なった5月7日から始まりましたが、その翌営業日となる5月8日に1つ目の窓があき、さらに今週の5月13日と14日のあいだにも2つ目の窓があく結果となっています。
ただ、これらの窓は過去の値幅の範囲内となることからコモンギャップ(=普通の窓)と考えられそうです。
そうしたなか、今回の大幅な下落で3月29日と4月1日のあいだにあけた窓を埋める結果となっており、また、あけた窓を埋めると同時に新たな窓が発生する結果となっているのです。
こうした状況から、前回「このまま下落が続き25日移動平均線を下回ってしまうようですと、過去に発生した窓を埋めることも考えられ、トレンド転換の可能性が出てくると考えた方が良いのかもしれません」と指摘しましたが、この7日続落で短期的にトレンドが変わったと考える必要があるかもしれません。
そうなりますと、先週から今週にかけて発生した2つの窓を埋めることが考えられる反面、今年1月4日と7日のあいだにあけた埋まっていない窓を埋めることも考えられ、一旦反発して先週から今週にあけた窓を埋めたとしてもその後の反落が予想され、売りそびれや高値掴みにならないよう注意が必要です。
仮に今後先週から今週にかけてあけた窓を埋める場合、株価の反発と同時に200日や25日移動平均線に接近することが期待されますが、これらの移動平均線上を回復して維持できないようですと、1月の窓を埋める可能性が残ることになり、下落の継続に注意すると同時に押し目買いなどは控える必要があるということになります。
このように200日や25日移動平均線を一気に割り込んでしまったあと、75日移動平均線も割り込んで終えている状況ですので、株価の割安感にこだわらずトレンドを重視して今後の売買判断に役立てたいところです。