NYダウ平均とナスダックの雲超え、SOX指数に続くか

週明けの米国株式市場は、予想を下回ったキャタピラーの決算やエヌビディアの業績見通し引き下げが嫌気され、NYダウ平均は一時413ドル安まで下げ幅を広げる場面がありました。しかし、終値は208.98ドル安と戻して終えています。

とはいっても、変動幅が大きい点は変わりありませんが、数日間はほぼ横ばいをキープしています。直近安値(21,712ドル)から直近高値(24,860ドル)まで14.5%(3,148ドル)も戻しても、下げない相場は強いのか?

【図表1】NYダウ平均(日足)
出所:マネックス証券作成

さて、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は先週、日足の一目均衡表では雲を上抜けることに成功しました。NYダウ平均やナスダックは依然として雲を抜けられません。一目均衡表の雲超えは強気サインの1つ。それが、昨年来高値を付けるのが最も早かった半導体株指数に表れたということは、NYダウ平均もナスダックも後追いしてくるのでしょう。

今晩決算発表、アップルのチャートは底入れサイン

そういった意味でも重要なのが、今晩のアップルの決算発表です。記憶に新しいのが、アップル・ショック。アップルは1月2日に発表した売り上げ予測の下方修正によって、市場が動揺しました。

ただ、日経平均やNYダウ平均はそこで大底をつけたわけではありません。昨年12月26日にすでに昨年来安値を付けたあと、戻す過程だったのです。さすがに1月4日大発会の日本株は大きく下げましたが、結果的に底割れにならずに二番底を形成。悪材料出尽くしのベースができ上がりました。実際、アップルの株価も12月26日安値を起点に戻り歩調にあります。

注目したいのは、アップルのチャート上の底入れサインです。代表的な底入れ・トレンド転換サインには、「マド埋め」「パラボリック」「新値三本足」などがあります。「マド埋め」は1月9日に達成、「パラボリック」は1月17日に買い転換、そして、「新値三本足」は昨年高値から22本続いた陰線が1月25日に陽転しました。短期的には反転上昇の準備ができたように見えます。

今晩の米国市場の引け後に発表されるアップルの決算発表、今後の見通しや戦略に注目が集まります。