明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。2019年第1回目のコラムも窓についての解説になります。
前回は、下向きの5日移動平均線に押し返され、ついに2018年3月にあけた窓を埋める結果となってしまいましたが、安値を更新する過程でいくつか窓が新たに発生していますので、それらの窓についても気になるところです。
それではいつものようにチャートを確認していきたいと思います。
前回は、「下げ止まったり、5日移動平均線を上回って5日移動平均線が上向きに変化したりした場合はどうでしょう。その場合は、12月25日の終値よりも上の水準にある窓を埋める可能性が出てくるのではないかと思われます。」としましたが、25日に大陰線を形成した翌営業日の26日に取引時間中の安値をつけたあと、27日にはNYダウの大幅な上昇が買い材料となって大幅に反発し、21日と25日のあいだにあけた窓を埋める結果となりました。また新年相場になってからも1月4日と7日のあいだ新しい窓が発生しているのが分かります。
一方短期的なトレンドを示している5日移動平均線の向きはどうなったのでしょうか。株価が5日移動平均線を上回って維持したために5日移動平均線の向きが上向きに変化していますので、これまで指摘してきたように上向きの5日移動平均線上をこのまま維持するようですと、21,000円前後に位置している窓についても埋める可能性が出てくるのではないかと思われます。
ただそのためには乗り越えなければならないハードルが存在するのをみなさんはお気づきでしょうか?
そうです。21,000円前後に位置する窓を埋めるためには、下向きの25日移動平均線を上回って維持する必要があるのです。
そのため、このまま反発が続いた場合でも下向きの25日移動平均線を上回ることができなければ12月19日と20日のあいだにあけた窓を埋めることができないばかりか、1月4日と7日にあけた窓(コモンギャップ)を埋めることも考えられます。
こうした状況を踏まえつつ、深追いをして高値掴みにならないよう注意することと、売り時を逃さないようにする必要があると思われますので、窓の位置と移動平均線の向きをしっかり確認して株価がどちらの方向に向かおうとしているのかの判断材料に役立て、売買タイミングを間違わないようにしたいところです。