みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。早いもので今回が年内最後となってしまいました。また、引き続き窓についての解説になりますが、どのような結果になったのか。早速確認してみたいと思います。
前回は「これまで通り5日移動平均線が短期的なトレンドを決めることに変わりはないと思われますので、5日移動平均線の方向と株価の位置関係をチェックしつつ窓を埋めるのか、あるいはトレンドが発生したり加速したりするのかの判断材料にし、売買タイミングを計るのに役立てるようにしたいところです」としましたが、その後、先週から今週の25日にかけての日経平均株価は大きく値下がりする結果となっています。
ではまず5日移動平均線を見てみましょう。指摘した通り5日移動平均線が上値の抵抗になると同時に株価を押し返す値動きとなりました。そしてご覧の通り、3月にあけた窓を埋める結果となって年初来安値を更新しています。また、2万円も一気に下回る結果となっています。
ここで注目すべき点は、25日の1,000円安がなぜ発生したのかや、25日の終値と比較してこの終値よりも高い価格に窓があいているという点です。
それでは25日に発生した1,000円安から解説していきたいと思いますが、1,000円安が発生した理由を知るためにはこの時に発生した窓がどの窓なのか知る必要があります。みなさんはどの窓だと思いますか?この時に発生した窓はランナウエイギャップ(逃げる窓)だったのではないかと私は考えています。なぜなら、3月安値を割込んで発生しているからです。
このように今年に入ってからの安値を下回った水準で窓が発生したことから、一気に売りものが噴き出して下落が加速したのではないかと考えられるのです。仮にランナウエイギャップだった場合、下向きの5日移動平均線が押し返す状態が続くようですと、更なる下落の継続も考えられるため、押し目買いは控えるか、慎重に行うと同時に利益確定売りを優先させる必要が出てきそうです。
一方で、下げ止まったり、5日移動平均線を上回って5日移動平均線が上向きに変化したりした場合はどうでしょう。その場合は、25日の終値よりも上の水準にある窓を埋める可能性が出てくるのではないかと思われます。
年末にかけて3月安値を割り込んだことで、2019年の株価動向についても不安が高まる結果となっていますが、引き続き窓について解説していきたいと思います。
今年1年ご愛読いただきまして誠にありがとうございました。
来年も引き続きよろしくお願いいたします。