みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についての解説になります。ではいつものように前回のポイントをおさらいしておきましょう。
前回は「上下にあけた窓を埋めるかどうかの判断として引き続き短期のトレンドである5日移動平均線が判断材料になると同時に、75日や25日といったほかの移動平均線との関係も考慮する必要がありますので、引き続き移動平均線の向きと抵抗やサポートを考慮しながら株価の方向を探る判断材料にしたいところです」としましたが、果たして結果は…。
日足チャートを見ると分かりますが、前回指摘した5日移動平均線上を維持したまま上昇が続き、下向きの25日移動平均線を上回る場面がありましたが、25日移動平均線の上に位置している下向きの75日移動平均線に接近したところで上ヒゲを形成する結果となりました。
また翌営業日は反落して始まりましたが陽線を形成して小幅高となり、かろうじて25日移動平均線上を回復するなどこの2日間は強弱が対立する値動きとなりました。
そして11月13日にはNYダウが600ドルを超す下落で終えていたことが売り材料になると、このコラムのテーマである窓をあけて下落して始まると同時に明確に25日や5日移動平均線を下回り、下ヒゲ陰線を形成して終える結果となっているのが分かります。
このように75日移動平均線に接近したところで押し返されてしまったことから、10月10日と11日のあいだにあけた窓に迫ることができずに結局窓埋めには至りませんでした。このような結果から、前回指摘した「移動平均線との関係」が窓を埋めるかどうかの判断材料になることがお分かりいただけたのではないかと思います。
ただ、11月13日の下落で新たに窓が発生してしまっているため、当面はこの窓を埋めることができるかどうかが注目ポイントになるのではないかと思われます。
仮に新たに発生した窓を埋めるようですと、5日や25日移動平均線上を回復することや75日移動平均線に再び近づくことも考えられる反面、埋めることができずに5日や25日移動平均線に押し返されるようですと、10月26日の安値に接近したり割り込んだりすることが考えられ要注意です。
なぜなら、3月26日と同月28日のあいだにあいた窓を埋めることにつながる可能性が高まるからです。今週も重要な局面が続きますが、「移動平均線との関係」に注意しながら窓を埋めることになるのかを予測し、売買判断に役立てるようにしたいところです。