米国株の急落をきっかけに日経平均が急落

10月10日にダウ平均が800ドル超急落したことをきっかけに、日本市場も大幅な調整を余儀なくされ、11日の日経平均は900円を超える大きな下げとなりました。米国株急落のきっかけは米長期金利上昇への不安であり、今回の急落はまるで2月の急落を再現したかのようです(グラフ参照)。

 

日米の株価ともいったんは反発しましたが、300ドル近く上げた12日のダウ平均も一時マイナスに転じる場面があるなどまだまだ値動きは不安定で、しばらくは荒っぽい値動きが続きそうです。

現在の状況で無理に株を買う必要はありません。マーケットはいつでも開いているものです。

ただ、株価が下がった際には株を買うチャンスであることも事実です。日米の株価とも2月に急落後、3月に底をつけそこから数ヶ月で史上最高値や年初来高値を更新したことは皆様が良くご存じのとおりです。

そこで本日は「好業績銘柄の押し目を拾いたい」という観点から銘柄をピックアップしました。具体的にはマーケットが急落した11日と翌日の12日の2日間で、マーケット以上に株価が下落した好業績銘柄をピックアップしました。ただし、取引するとしても、1度に買うのではなく少額ずつ徐々に買い下がるイメージが有効な局面だと考えます。

マーケット以上に株価が急落した好業績銘柄は?

具体的なスクリーニング条件は以下のとおりです。

・東証1部に上場
・10月10日の株価と12日の株価を比較し、TOPIXの下落率(-3.5%)以上に大きく下げた銘柄
・直近8四半期の売上高と営業利益がすべて前年同期比増収増益
・直近8四半期でいずれも営業黒字を達成している

 

以下の銘柄概要および業績データの出所はいずれもマネックス銘柄スカウター

加藤産業(9869)

独立系食品商社、西宮本社。全国70ヵ所の物流拠点からコンビニエンスストア・スーパーマーケット・量販店への食品(常温食品・低温食品・酒類・菓子)卸売と付随サービスの提供。取扱食品は乾物・穀物、調味料、嗜好飲料、チルド、冷凍食品、缶詰、ジャム、菓子など。オリジナルブランド(ジャム他「カンピー」・手造りジャム「グリーンウッド」・パスタ「プロッシモ」等)の開発に注力。2014年酒類卸売の三陽物産を連結子会社化。主要取引先はイオンリテール。

 

 

ラスト(6197)

医療・教育・福祉会社。医療事務受託と介護・保育事業を営む。医療関連受託事業は1500以上の医療機関を対象とした業務受託&人材派遣(医療事務業務、医事周辺業務、病院経営支援業務等)。介護事業は通所介護・訪問介護を軸に在宅系サービス・入居系サービス(有料老人ホーム等)を、保育事業は認証・認可保育所「ソラリス」を運営。ICTを活用した業務改善を推進。2015年大東建託<1878>、インフォコム<4348>、東邦HD<8129>と業務提携。2016年OKI<6703>と医療事務関連分野で業務提携。2017年東邦ホールディングス<8129>と業務提携、ベストケア(愛媛県)と日本ケアリンク(首都圏)を買収。

 

京都競馬(9672)

不動産施設の賃貸会社。「大井競馬場」「伊勢崎オートレース場」オーナーとして賃貸・管理、場外発売施設、総合レジャーランド「東京サマーランド」経営、倉庫施設(勝島と平和島)・商業施設・オフィスビルの賃貸。大井競馬場・伊勢崎オートレース場の土地と建物を所有、施設を競馬主催者である東京都等へ賃貸。大井競馬場敷地内への総合レジャー公園化(関東最大級のイルミネーションスポット)、東京サマーランドの大改装に注力。2014年太陽光発電システムを設置・売電事業に参入。東京サマーランドに2014年大型ウォーターアトラクション「DEKASLA」、2015年ネット馬券システム稼動、「わんダフルネイチャーヴィレッジ」オープン。主要取引先は特別区競馬組合。

 

昭和運輸(9068)

横浜本社の物流サービス会社。物流事業(貨物自動車運送・港湾運送・鉄道利用運送・倉庫業・通関業、3PLサービス、グローバル物流)と、構内作業・機械荷役(移送・組立・充填・倉庫保管・入出荷作業)を営む。主力は化学品・鉄鋼・建機・機械などの産業材の物流サービス。3PL情報システム「MLPシステム」はプロセスの一元的管理、貨物情報のリアルタイム公開など業務効率化やコスト削減に貢献。2015年日本電産の物流子会社を買収・連結子会社化。主要荷主はキャタピラーグループ、昭和電工、富士フイルム、JFE。

 

 

寿スピリッツ(2222)

寿製菓(米子本社)・ケイシイシイ(千歳)、シュクレイを中核とする菓子製造・販売の持株会社。全国各地のオリジナルブランド菓子とショップブランドの総合プロデュースを展開。「銘菓因幡の白うさぎ」「お菓子の壽城」「フランセ」「九十九島せんぺい」「ルタオ」など全国各地の文化や伝統を地域ブランド銘菓として企画・開発・販売。全国規模で地域性ある小売店を運営。新業態の店舗開発、インバウンド対策強化、海外における事業モデル構築に注力。2016年明治からフランセ(「ミルフィユ」等の洋菓子類の製造・販売)の株式を譲受。2017年シュクレイがフランセを吸収合併。