このレポートのまとめ
1. ティルレイ(TLRY)について
2. ドキュサイン(DOCU)の決算は予想を上回った
3. ジースケーラー(ZS)の決算は予想を上回った
4. クシュマン&ウエイクフィールド(CWK)の決算は予想に一致した
5. オクタ(OKTA)の決算は予想を上回った
6. パロアルト・ネットワークス(PANW)の決算は予想を上回った
ティルレイ(TLRY)
ティルレイ(ティッカーシンボル:TLRY)は医療用大麻の生産・マーケティング会社です。北米には十数銘柄の「医療用大麻関連株」があります。
それらの銘柄は、もともとカナダ市場に上場されていたなどの経緯によりアメリカでも取引できるのですが、流動性に乏しいです。米国で資金調達を許されIPOした銘柄は、いまのところティルレイだけです。
これがなぜ重要かというと米国で資金調達しようとする企業は米国証券取引委員会(SEC)の審査を受ける必要があり、情報開示などの面でいちだんとハードルが高いからです。
同社の本社はカナダのブリティッシュ・コロンビア州のナナイモにあります。これはバンクーバーから海峡を渡った対岸です。ただ会社の登記は米国のデラウエア州となっています。また決算は米ドルで〆られています。
同社の方針として「大麻が合法化されている国だけで操業する」という方針を貫いています。
大麻は鎮痛薬、てんかん、PTSDなどの医療用の用途があり、その目的では既にドイツ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、チェコ、南ア、クロアチア、キプロス、そしてアメリカの幾つかの州で合法化されています。
グローバルで見た大麻市場は1,500億ドルの規模があり、世界の大人の3.8%が大麻を使用しています。
一方、娯楽用大麻は10月からカナダで合法化されます。これまでに米国のワシントン州などごく一握りの地域で娯楽用大麻がOKとされていますが、国全体で合法化されるのはカナダが初めてです。
なお大麻の栽培は比較的簡単に始めることが出来ます。言い直せば、参入障壁は低いです。すると過当競争の中で生き残ろうとすると1) ブランド化する、2) 他の飲料、食品などと混ぜて消費する、というようなマーケティング上の工夫が必要になります。
すでにコンステレーション・ブランズ(ティッカーシンボル:STZ)などの企業がビールやワインに大麻を混ぜるプロジェクトに関心を抱いています。
ただ、現時点ではティルレイの売上高は医療用大麻のみからしか上っておらず、従って売上高は僅かです。ちなみに先日発表された同社の第2四半期決算はEPSが予想-9セントに対し-17¢、売上高が予想901万ドルに対し970万ドル、売上高成長率は前年同期比+94.0%でした。
また販売量は前年同期比+745キログラム(+97%)の1514キログラムでした。
ドキュサイン(DOCU)
ドキュサイン(ティッカーシンボル:DOCU)の第2四半期決算はEPSが予想1¢に対し3¢、売上高が予想1.59億ドルに対し1.67億ドル、売上高成長率は前年同期比+33.1%でした。
サブスクリプション売上高は1.59億ドル、前年同期比+35%でした。請求額は1.722億ドル、前年同期比+32%でした。
顧客数は+28%の42.9万顧客でした。またエンタープライズ&商業顧客口座数は+36%の4.9万顧客でした。
サブスクリプション・グロスマージンは87%でした。ちなみに去年同期は85%でした。
グロスマージンは81%でした。ちなみに去年同期は79%でした。
営業キャッシュフロー・マージンは14%でした。
全従業員数は2,579人でした。去年同期は2,074人でした。
第3四半期の売上高は予想1.65億ドルに対し新ガイダンス1.72~1.75億ドルが提示されました。請求額ガイダンスは1.69~1.79億ドルを見込んでいます。
2019年度の売上高は予想6.56億ドルに対し新ガイダンス6.83~6.88億ドルが提示されました。請求額ガイダンスは7.32~7.52億ドルを見込んでいます。
ジースケーラー(ZS)
ジースケーラー(ティッカーシンボル:ZS)の第4四半期(7月期)決算はEPSが予想-5¢に対し-1¢、売上高が予想5,072万ドルに対し5,620万ドル、売上高成長率は前年同期比+53.8%でした。
ノンGAAPグロスマージンは80.1%でした。ちなみに去年同期は78.3%でした。
請求額は+72%の9,540万ドルでした。2018年度通年の請求額は+65%の2.58億ドルでした。
ディファード・レベニューは+70%の1.64億ドルでした。
フリー・キャッシュフローは売上高の21%の1,190万ドルでした。フリー・キャッシュフロー・マージンは26%でした。
第1四半期EPSは予想-6¢に対し新ガイダンス-6¢から−5¢が、売上高は予想5,332万ドルに対し新ガイダンス5,800~5,900万ドルが提示されました。
2019年度EPSは予想-14¢に対し新ガイダンス-13¢から−12¢が、売上高は予想2.46億ドルに対し新ガイダンス2.5~2.6億ドルが提示されました。
クシュマン&ウエイクフィールド(CWK)
クシュマン&ウエイクフィールド(ティッカーシンボル:CWK)は先日上場された大きな商業用ビルの管理会社です。同社は世界70か国で400のオフィスビルのメンテナンス、清掃、植木の手入れ、リース契約の管理などを行っています。
年間フィー売上高は53億ドル、35億平方フィートのスペースを管理しています。従業員数は4.8万人です。
第2四半期決算はEPSが予想46¢に対し46¢、売上高が予想19.7億ドルに対し19.7億ドル、売上高成長率は前年同期比+16%でした。フィー売上高は14.4億ドル、前年比+10%でした。
オクタ(OKTA)
オクタ(ティッカーシンボル:OKTA)の第2四半期(7月期)決算はEPSが予想-19¢に対し-15¢、売上高が予想8500万ドルに対し9459万ドル、売上高成長率は前年同期比+57.0%でした。
第3四半期のEPSは予想-17¢に対し新ガイダンス-12¢から−11¢、売上高は予想8,896万ドルに対し新ガイダンス9,600~9,700万ドルが提示されました。
2019年度のEPSは予想-56¢に対し新ガイダンス-48¢から−46¢が、売上高は予想3.57億ドルに対し新ガイダンス3.72~3.75億ドルが提示されました。
パロアルト・ネットワークス(PANW)
パロアルト・ネットワークス(ティッカーシンボル:PANW)の第4四半期(7月期)決算はEPSが予想$1.17に対し$1.28、売上高が予想6.34億ドルに対し6.58億ドル、売上高成長率は前年同期比+29.3%でした。
請求額は+29%の8.68億ドルでした。
ディファード・レベニューは+33%の24億ドルでした。
第1四半期のEPSは予想$1.04に対し新ガイダンス$1.04~$1.06が、売上高は予想6.2億ドルに対し新ガイダンス6.25~6.35億ドルが提示されました。