きのうは日経平均「5陽連(ごようれん)」ならず。「5陽連」とはローソク足が5日連続して陽線(始値よりも終値が高い)が続くこと。きのう陽線だったら、8月12日から5日連続だったのです。
「5陽連」は何度かご紹介したと思いますが、そもそも一目均衡表の「型譜」という考え方で、一目均衡表を総合的に判断するために必要不可欠なものです。ローソク足の「陽連」(陽線の連続)、「陰連」(陰線の連続)を用いた手法で、「五陽連」以上の出現で買い、「五陰連」以上の出現をもって売り、と売買判断します。下げ相場では陰線が多く出るけど、上げ相場に変化したなら陽線が多くなる、逆に上げ相場では陽線が多く出るけど、下げ相場に変化したなら陰線が多くなる、そういった考え方に準じたものです。
3日連続の陽線で「赤三兵」の買いシグナルとする「酒田五法」と考え方は基本的に同じ。まあ、シンプルといえばシンプルです。ただ、「5陽連」や「5陰連」が出たとしても、相場のどの過程で出たかが極めて重要。下落相場が続いたあとの「5陽連」と、上昇相場がある程度熟したと思われるときに出るもの、また上昇相場の最後の上げクライマックスに出るような「5陽連」は逆に危険です。あくまでも一目均衡表の考え方なので、転換線と基準線の位置関係、遅行線と株価の位置関係、株価と雲の位置関係なども、にらみながらの判断のほうがよさそうです。
一方、TOPIXは「5陽連」達成、なかなかないんですよ~。東証一部で時価総額や流動性の高いコア30といわれる銘柄だけでみますと、約1/3の9銘柄が「5陽連」を達成。まだまだ全般底上げといったムードではないですが、日経平均の9100円前後からは主力大型株には買いが入りやすいということでしょう。
大底にはならなくとも、目先的な反発の基点ともなればいいのですが・・・
日経平均は03年4月安値~04年4月のザラ場高値12195円まで急伸した局面がありましたが、その4月の高値を次に上回ったのは05年8月。実に17ヶ月経ったあとです。
今の状況は当時ともちろん環境は違うのですが、今年4月の高値11408円(ザラ場)をつけてから、まだ5ヶ月しか経ってない。まだまだ下げているときは悲観、上げているときは再度強気になったり、の繰り返しかも・・・
高値を超えるまであと1年かかるともなれば、気が遠くなります。ただ、そうこうしているうちに経済指標が持ち直してきたり、ドル円反転、その頃になると信用買い残の重しも随分減っているかもしれません。とにかく、もみ合い時は通常出来高が減少していくもの。
1年もかからないと思いますが、もみ合い熟して大相場、長ければ長いほど上は大きい?!郵政解散などをきっかけとした05年後半からの大相場も、夢ではないかもしれません。
東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ
-----------------------------------
「トレーダーズ・プレミアム」は、個人投資家の心強い味方です!!
http://www.traders.co.jp/service/goods/premium.asp
-----------------------------------