みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についてお話ししたいと思います。

ただ、今回は月足ではなく、日足を見ながら月足の形を予測したいと思います。それではいつものようにチャートで確認してみましょう。

日経平均株価 (日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成

今回のポイントは、丸印で示した2つの窓を月末までに埋めることになるかどうかです。月末までは少し時間がありますが、それまでのあいだにこれらの窓を埋めて、月足で長い下ヒゲを形成するかどうかが注目されます。

仮に月曜日の終値にもっとも近い1つ目の窓を埋めるようですと、その上にある2つ目の窓も埋めることが期待されます。

ただし、1つ目の窓を埋めることは比較的簡単かもしれませんが、2つ目の窓を埋めるのは難しいかもしれません。なぜなら、2つ目の水準には下向きの25日移動平均線が控えているからです。

1つ目の窓は過去の値幅の範囲内であると同時に、75日移動平均が横ばいで推移しているほか、25日移動平均線とは価格差があり、埋める時間がかかるようであれば別ですが、月曜日までの勢いのまま3ケタの上げ幅で上昇を続けるようですと、25日移動平均線の低下よりも上昇する方が早いと考えられ、比較的あっさりと1つ目の窓を埋めてしまうことになるかもしれません。

一方で、直ぐに埋めることができずに時間が掛かってしまうようですと、25日移動平均線がじわじわと低下してきますので、今月末までに1つ目の窓を埋めることが難しくなるのではないか思われます。

そうなりますと、2つ目の窓を埋めることが難しくなるばかりか、月足で下ヒゲが形成されたとしても、陰線が長く下ヒゲが比較的短いローソク足を形成することになり、月末にかけての株価の戻りの鈍さから3月以降の株価の戻りに対する期待が後退することになるかもしれません。

こうした状況を踏まえ、月末までに2つの窓を埋めることができるかに加え、月足がどのような形で終えるのか、3月相場を考える上で注目しておきたいところです。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
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