米6月雇用統計の結果を無難に通過し、週明けの日経平均はあっさりと22,000円を回復しました。先週の日経平均は今期予想利益ベースのPER(株価収益率)で13倍割れ、東証1部の騰落レシオ(25日)は80%割れ、空売り比率は40%台後半の高水準が続くなど、過去の経験則では反発に転じやすい環境にあったようです。

さて、これから夏相場入りで商いの減少が懸念される中、累積売買代金がそれなりに多い22,000円~23,000円の水準を、4月から5月にかけての上昇相場と同じように駆け上がっていけるでしょうか?

 

 

 

はり、もみ合いのドル/円の動きにかかっています。値動きが次第に小さくなる過程でエネルギーが蓄積されており、いろんな材料に反応しやすくなっている可能性が高い。ある意味、フラットなので動いた方向に新しい材料を付けやすいのも確か。5月高値と6月高値をつないだやや右肩下がりの高値のライン上で、小さな動きが続いている点も、円安(上放れ)にバイアスをかけたくなる要素です。今年の7月は昨年と同じく、月足は「陰線」ではなく、「陽線」になるのか。「陽線」になるのであれば、ここからは上放れが望ましいことになります。

先週発表になった大企業製造業の今期想定為替レートは107.26円と、前回の3月(109.66円)から円高方向に修正されました。もちろん、もみ合いの蓄積エネルギーが円高方向への発散につながるリスクもあるのですが、実勢レートが円安方向にサプライズかい離していけば、業績への安心感からあっという間に日経平均をPERで13.5倍程度まで買い上げてしまう。今のEPSでいうと22,500円を少し超えるぐらい。買い上げるのは海外投資家です。海外投資家が出動する前に仕込みたいところですが、為替市場が動く材料としては何があるでしょうかね?それを誰に聞くことなく、自分自身でいかに想像できるかが重要なのです。