日経平均は順調に戻り歩調をたどっています。4月18日は前日比で310円高と4日続伸となり、久しぶりの22,000円台乗せとなりました。前日の米国株式市場でハイテク株主体のナスダックが先導して、75日線上に真っ先に浮上したことが効いたような気がします。恐怖指数といわれるシカゴのVIX指数(ボラティリティ指数)も15.25ポイントと3月9日以来の水準まで低下しました。ただ、何となくほわっとしている日本株。決算発表を前にして、取引時間中の活況感は感じられません。
日経平均は今週に入ってから月曜日の「十字足」に火曜日は「コマ足」となり、値動きが煮詰まっていたところに、水曜日は「中陽線」で上放れる展開となりました。一目均衡表の抵抗帯(雲)への突入と同時に、3月12日高値(21,971円)を上回りました。次の過去の高値のフシは2月27日高値(22,502円)となり、雲上限(22,533円)にも近く、23,000円に向けては強いレジスタンスとなりやすい。22,500円からは過去の累積売買代金が多い水準で、戻り待ちの売り圧力が強い難関です。
さて、1月高値を起点とした急落後、上値と下値を切り下げながらの推移となり、何となく弱々しさが残っていました。しかし、直前の戻り高値となる3月12日高値を上回ったことで、そのパターンが崩れた可能性が高い。今の状況は、2015年8月高値からの調整から一時的に立ち直るパターンと似ています。当時のチャートを見てみてください。当時も一目均衡表の雲への突入と同時に直前の戻り高値を更新し、その後の上昇で75日線や雲上限の突破につながった経緯があります。当時とは外部環境は異なりますが、短期的には参考になる動きではないかと思います。
一方、少しマニアックな見方をすると、3月26日安値(20,347円)を中心に左右対称的な波動を形成していくシナリオもあると思います。上述した、難関の入り口となる、2月27日高値や雲上限付近などで押し戻される場合です。その場合、例えば、2月14日安値(20,950円)から2月27日高値までの上昇幅が、高値を起点に今度は下げ幅として生じるパターンもありえるということです。
東野 幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
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