海上土木中堅の若築建設(1888)が少し気になります。関西国際空港や東京湾横断道路などの国内大型工事に携わり、海外でも実績豊富。2/12、2014年3月期の通期業績予想の上方修正と復配を発表するなど、受注環境や採算が改善しているようです。株価は昨年からの三角もち合いを上放れ、現在は揺り戻しの局面。2月安値を切り上げる展開が続いており、25日移動平均線前後を意識して反発に転じるパターンかも・・・
当面の期間で2011年高値179円を上回れば、300円処まで利を伸ばしたい株ではないでしょうか。

さて、日経225先物が取引されているシカゴ市場(CME)では、投機筋(CTAやヘッジファンドなど)による買い越し残高が回復傾向にあります。図表は、CMEの日経225先物と投機筋によるポジションの推移を示したもの。棒グラフは投機筋による買いポジションと売りポジションのネット残高です。

20140410_DZH_graph.jpg

ネットの買い越しは、昨年来最高となった1/21時点の32,819枚から、3/11時点の13,350枚まで一気に減少しました。ウクライナ情勢や中国の景気減速懸念などを背景に、買いポジションを減らしたと同時に売りポジションが増加したことが要因です。直近発表ベースの4/1現在の買い越し残高は27,246枚まで回復しましたが、売りポジションは昨年11月中旬以来の低水準に落ち込みました。つまり、買い越し残高の増加はショート・カバーによる売りポジションの減少が主たる要因です。

昨年11月といえば、長いもみ合いの上放れの起点となったタイミングであったのですが、当時は投機筋のポジションがそこから売り買いともに増加基調をたどり、ショート・カバーを交えながら年末株高の原動力となったわけです。

足元も同じことがいえるでしょう。どれだけ、今週の下げで売り込み(売りポジション)が入っているか。売りポジションの増加がみられないと、需給面から反発力を強めるインパクトは限られるでしょう。

以上

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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