日経平均は5月高値を起点として7月高値を通る右肩下がりの上値抵抗線と、6月安値を起点に直近安値を通る下値支持線との間で推移する動きが十分あり得ると思います。両線が近づくのは、8月最終週です。日足の一目均衡表の雲のネジレ(基調に変化が生じやすい)が発生するタイミングに近いのです。
週足の一目均衡表では、来週(8/12-16)の転換線の上昇で株価の反発基調が強まるかが焦点。転換線の上昇がより強くなるのが、8月の最終週です。日足と合わせて考えると、9月上旬に向けては、2013年後半で最も注目どころ(例えば、株価の方向性が明確になるポイントだとか・・・)になると思います。
9月上旬といえば、海外投資家にとっても、東京でオリンピックが決まるかどうかは注目しているはず。実際、開催が決まれば買いを入れてくる可能性は高いと思います。

目先的には中国の経済統計に注目しています。8/1に発表された中国7月の製造業PMIは50.1と市場予想(49.8)を上回りました。景気判断の分れ目となる50を上回ったことを好感し、日経平均は14,000円台を回復するきっかけとなりました。
今日は中国7月貿易収支、明日は中国7月消費者物価、鉱工業生産、小売売上高、都市部固定資産投資などが発表されます。国内企業の業績に中国の景気減速の影響が出てきた状況だけに、中国景気の底堅さを示す指標結果に対しては、日本株のポジティブなシナリオも想定しておきたいです。

ケーズホールディングス(8282)は内需好調組。北関東地盤に全国展開の家電量販店です。個人消費の改善でエアコンや冷蔵庫の売上は強含み。消費税率引き上げの影響は不透明ながらも、家電市場は安定化の兆しが出てきています。株価は長期下値切り上げパターン。直近高値からの押しの浅さも先高を暗示しているようです。
サントリー食品インターナショナル(2587)は、上場後約1ヶ月経過したということで、需給悪相場のなかで改めて注目したいところです。
サンケン電気(6707)は、最近上昇が目立っている新電元(6844)と同じ電源3社の一角。5月高値(604円)から3割下げた水準から少し反転してきています。長期でみますと、2006年高値から低迷したあと、5月高値でようやく2011年の戻り高値587円を更新しました。短期的な押し目に注目したい局面です。今日予定の決算発表でどう反応するかはわかりませんが、5月高値を上回れば1,000円ぐらいまであってもおかしくない、比較的きれいな底入れパターンです。                           

東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ