日経平均の今年春先からの短期的な42日前後のサイクルからすると、大納会や大発会あたりの動きは要注意なのですが、キャノンのローソク足の「三羽烏(陰線三本連続)」は、・・・何かヒントになるのでしょうか(14:20現在)。今年最後になりますので、~チャートパターンで読む来年の日経平均~を簡単にお話したいと思います。実際、日経平均の週足チャートを見ながらでないとわかりづらいので、是非そうしてください。先物専門の方にも参考になると思います。

8月安値(8824円)を基点に順調に上昇が続いていますが、直近高値の10370円は4月高値(11339円)から8月安値(8824円)までの下げのおよそ61.8%戻りの水準でもあり、上値が重くなるのも頷けます。
もっとも、短期的な調整は仕方ないにせよ、注目はここからの動きなのです。4月高値からの下げがもう一段下に続くのか、あるいは4月高値をいずれ上回る動きと見るのか、・・・そのあたりが来年の焦点になってくると思います。というのも、下落過程の中間に出てくる戻りは3波動構成(上げ、下げ、上げ)で終わってしまうパターンが多いのです。それに対して、8月安値を底値に中期的に上昇を主導する動きであれば、5波動構成(上げ、下げ、上げ、下げ、上げ)となる確度が高いのです。上昇の勢いを見る上でも波動構成パターンは重要です。

具体的には、日経平均の8月31日安値8824円~10月6日高値9691円までが最初の「上げ」。10月6日高値~11月1日安値9154円までの「下げ」。11月1日安値~12月21日高値10370円までの「上げ」。以上、今は3波動目まで続いています。そして次ぎの調整(4波動目)に入ったあとが重要。調整が続き8月安値を下回ると、一段安につながると思われます。一方、短期的な4波動目の調整を経て、5波動目の上昇が確認できれば、中期的に上昇トレンドが続く公算大となるでしょう。

ただ、今年8月安値(8824円)は、2009年のドバイショック時の安値(9081円)を下回ってしまったので、上昇が続くケースでも4月高値(11339円)を上回るのは、当面時間がかかるでしょう。2009年6月あたりからの拡大波動(高値切り上げ、安値切り下げ)に対して、来年は縮小波動(高値切り下げ、安値切り上げ)の年ではないでしょうか。
今年も一年間ありがとうございました。それでは良いお年を!

東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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