中小型株・新興株の元気がいいですね。理由を考えてみますと、確かに中小型株・新興株は好不況に左右されず利益を伸ばす企業が多いことや、為替の影響を受けにくい内需型企業が多いです。
レーティングを付与するアナリストが少ないために、フェアバリューと株価にかい離が生じやすいのでしょうか。逆に、調査対象とする中小型株数の減少で、割安に放置されているケースなども多いのだと思います。
買う方にしても、新興市場だから何となく成長性があるイメージが強くて、割高に買われていても、リスク許容度が大きくなるのだろうと思います。
大型株に比べて調整を始めたのが早かったことで、日柄面の調整が十分な銘柄が多いことなども強い理由でしょう。
以前にもお伝えしましたが、昨年3月安値以降の上昇局面でも個人投資家は新興株をほとんど買っていなかったのではないかと思います。リーマンショック以降の急落を経験したあとだけに安定志向が高くなり、流動性の高い株にシフトした。だから逆に、現在見直し買いで注目されるようになっているような・・・。
時期が時期だっただけに、年金運用の資金が新興株に流入することを期待した動きなどもあったと思います。

では、なかでもどこに焦点をおくべきか?「環境関連」、「インターネット、携帯、コンテンツ関連」、「消費関連」、「バイオ関連」など、テーマはいろいろあります。ネット関連が多い新興市場の中でも、誰も買いそうにない業種の中から特殊技術(液晶・半導体・機械など)を持っているような、希少価値の高い銘柄を選ぶ手もありますが・・・。
いずれにしても、株価の動きからは、「上場後3~4年程度低迷が続いて最近上がりだした銘柄」や、逆に「上昇が続いている銘柄」に絞っていいと思いますただし、中小型株や新興株を選ぶときは、時価総額のより大きいものを選ぶことを心掛けることが重要だと思います。

スタートトゥデイ(3092M)・・・アパレルを中心に取り扱うインターネット通信販売業者、野村マイクロ・サイエンス(6254J)・・・半導体・液晶メーカー向けに特化した水処理装置メーカー、プライムワークス(3627M)・・・携帯コミックや携帯小説などを閲覧するためのアプリケーションソフトの開発、八千代工業(7298J)・・・ホンダの子会社で軽自動車の組み立てや自動車の燃料タンク・サンルーフの開発・製造、イリソ電子工業(6908J)・・・コネクタ、電子機器用ピンの開発・製造、フュートレック(2468M)・・・携帯電話用音源LSIの開発、クオール(3034H)・・・関東・東北・中部を中心に展開する調剤薬局、ダイヤモンドダイニング(3073H)・・・「中価格帯ダイニング」を中心にテーマ性のある飲食店を展開、などが株価的にも内容的にも、おもしろそうな気がします。

*Mはマザーズ、Hはヘラクレス、JはJASDAQを表します

東野幸利
株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ

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